【有人接客とAI接客〈顧客満足度向上のメソッド〉】第2回 AIチャットボットの6つの課題

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■担当者を配置できない

 AIチャットボットは18年から、大手企業のECサイトやコーポレートサイトなどで一斉に導入が進んでいます。各社には、AIチャットボットを使って高い成果を得るための、それぞれの相応の課題が存在しています。
 AIチャットボットを導入する場合、大きく六つの課題があります。(1)チャットボットを学習させるためのデータがない(2)AIチャットボットの教育担当者がいない(3)教育方法が分からない(4)AIチャットボットの成長戦略が描けない(5)KPI設計ができない(6)会話シナリオ設計ができない─の六つです。
 特に、AIチャットボットの担当者が社内にいないというケースはとても多いです。業界によっては、AIチャッボットの専門チームを設けているケースもわずかながらあります。しかし、メーカーや小売り・流通業界では、AIチャットボットについて専門人材やチームを配置できるリソースがないことが多いです。費用を投資してビッグデータを蓄積しても、このデータを活用できる人材がいなくては、ビジネスチャンスを逃しかねせん。
 当社では、AIチャットボットを提供する際に、専門チームを含めた支援体制全体を用意し、データ解析・活用まで含めたサポートをするケースも増えています。


■他社のデータから学ぶ道も

 AIチャットボットの学習に適したデータを蓄積している会社は多くありません。カスタマーサポート対応に関する問い合わせデータを蓄積している企業はあっても、「商品提案型のチャットログデータ」を蓄積しているケースはほとんどありません。
 近い将来、AIチャットボットがエンドユーザーの趣味や嗜好を把握し、オススメの商品を提案し、クロージングまで完結するサービスが登場すると思います。しかし現状、そのための接客ログデータがありません。そのため、人と同じクオリティーのAIチャットボット構築にはまだ越えるべき壁がいくつか存在しているといえます。

(続きは、「日本ネット経済新聞」9月19日号で)

〈筆者プロフィール〉
空色 中嶋洋巳社長
 2005年4月西日本電信電話入社。2013年10月空色を創業。チャットを軸としたウェブ接客ソリューション「OK SKY」の開発・提供、チャットセンター運用受託事業を展開。2016年からIBM Watson等のAIを活用したチャットボット提供を開始し、AIと人を組み合わせた新たな購買体験の創出に取り組む。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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