【EC向けサービス導入事例】第46回〈「マイティ通信販売」〉/導入サイト くれない「カーテンくれない ダイレクト」/業務効率化で前期比2桁増収

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津田昌宏社長

津田昌宏社長

カーテン通販のくれない(本社大阪府、津田昌宏社長)は5月、EC事業を開始して15年目を迎える。14年6月期の売上高は前期比約20%増の5億7000万円だった。消費増税による買い控えを予想し、増税の約1年半前からサイトデザインや商品説明を見直したことが奏功した。サイト運営における受発注業務を軽減するため、04年から三愛ケーアールディの受注処理、顧客管理支援サービス「マイティ通信販売」を導入。業務の効率化によってEC事業強化に向けた検討時間を確保している。
 くれないは、店舗のある大阪市周辺以外での販路拡大を狙ってECを開始した。ECサイト立ち上げ当時はカーテンやブラインド、カーペットも取り扱い、ECの店舗数を増やしていった。
 出店数の増加に伴う受発注業務の軽減を目的に04年、「マイティ通信販売」を導入した。
 04~05年ごろから、他店との価格競争を避ける営業方針に転換。商品を柄、幅、丈が指定できるオーダーメードのカーテンに絞った。仕入れ商品と比べ、商品の独自性をアピールしやすい点や、在庫コストが約半分程度まで抑えられる点に注目した。
 営業方針の変更が奏功して注文数や顧客数は増加。受注処理や顧客管理に使うリソースを充実させるため、今年4月末時点で「マイティ通信販売」の社内ユーザー数を9人分まで増やした。前期の増収を受け、さらにユーザー数の追加を検討しているという。
 受発注作業の自動化について「これまで手作業だった受発注作業にかかる手間の80%はカットしたい」(津田社長)と話す。「マイティ通信販売」の基本機能に加え、システム開発や他社サービスとの連携も、三愛ケーアールディと協力して進める。
 前期の2桁増収は、受注処理や発送手続きを自動化したことが奏功した。昨年4月の消費増税に対し、1年半をかけてECサイトのデザインや商品説明などを全面的に見直したためだ。
 「急にECサイト全体を変更することは難しい。業務時間内で従業員が改善案を考える時間を作っていった」(同)としている。「マイティ通信販売」で処理する受発注業務を年々増やしていったことで、EC事業のマーケティングに割く時間を捻出できたという。


〈システム概要〉
 「マイティ通信販売」は受注処理、顧客管理を自動化する支援サービス。ソフトをEC事業者のシステムにインストールするオンプレミス型で提供している。開発は三愛ケーアールディ(本社大阪府、黒田英樹社長)が手掛ける。「楽天市場」など主要なECモールサイトやカートシステムと連携が可能。市販の会計ソフトとも連動ができる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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