【こだわりの逸品を全国展開 特産品EC】第257回 〈原木椎茸製品専門ECサイト「へるしいたけ」〉/原木栽培は自然を残すための循環型農林業

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那須克紀氏

 鳥取県鳥取市にある菌興椎茸協同組合では設立以来、原木栽培の種菌の育成・販売のみを行ってきたが、生産者の減少などを受け、純国産原木シイタケのブランド化を推進している。栽培・生産からネットショップなどを通じたエンドユーザーへの提供まで、一貫して行っている。原木栽培を継続させることへの思い、人気商品、広がりなどについて、ヘルシー事業部の那須克紀氏に聞いた。

◆思い・取り組み

 原木シイタケ栽培は収穫まで1年以上かかり、菌床栽培に比べて時間も労力もかかる。しかし、生産されたシイタケの味・歯ごたえ・香りは素晴らしく、自然を守ることにもつながっているという。
 「原木栽培のために伐採した広葉樹の切り株から翌年の春に”ひこばえ”(若芽)が萌芽し、再び立派な森を形成する。森は土砂の流出を防ぎ、きれいな水を豊富に貯え、きれいな空気も供給する。さらに広葉樹の落ち葉は菌類に分解され、養分となって海に流れていく。原木栽培は、日本の豊かな自然を子どもたちに残す循環型農林業なのです」
 原木栽培を継続させていくため、安心・安全な国産椎茸のブランド化に着手した。
 「外国産が国産として偽造販売され、価格の下落を招き、その結果生産者が減少するといった状況が生まれたため、産地や栽培法、品質などにこだわって開発した品種のブランド化に取り組んでいます。なかでも『115号』は、開発されたどの品種よりも肉厚・大型で、おいしい品種として注目されています」


◆客層・ニーズ

 こだわりの原木椎茸を産直販売する「へるしいたけ」では、普段の食事に椎茸を使う人のまとめ買い、リピーターが多いという。
 「近くのスーパーや百貨店などに良い椎茸が置いていないので、サイトを探して訪問したという方が多く、リピーターは約8割。人気商品は乾シイタケ全般で、『大袋で手ごろな値段が毎日使うのにいい』と、まとめ買いされる方が非常に多いです。また、ご注文から数年経って、思い出したように再注文される方が多いのも、乾シイタケという商品の特徴かなと思います。この特徴から、定期的なお試しキャンペーンで手軽に食べていただくことも、地道な施策ながら反響があると感じます。口コミでの広がりも多いと感じています」


◆売れ行き・今後

 ネットショップの売り上げは毎年少しずつ伸び、設立当初の約10倍に。20~40代の女性に人気の商品ができたことも、認知度アップにつながった。
 「『きのこ屋さんのサクサクきのこ』は、発売から約3年で約3万個を販売しました。顧客層は開発当初のターゲットとほぼ同じで、女性誌で多く取り上げていただいています。東急ハンズや代官山蔦屋書店など雑貨系の実店舗で販売も行い、食品を雑貨店でも展開できるという新たな可能性を気づかせてくれた商品です。今後もスローフードである原木シイタケと同様にコツコツと、お客さまに興味を持っていただけるショップ作りをしていきたいと思います」


〈運営会社概要〉
【運営】菌興椎茸協同組合
【開設時期】2010年5月
【スタッフ数】2人
【ショップ形態】自社ショップ
【導入システム】SHOP-Maker、クロネコwebコレクト
【配送委託先】ヤマト運輸、佐川急便

「きのこ屋さんのサクサクきのこ」

厚肉椎茸115号

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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