【Amazon出品〈気になるトピックを徹底解説!〉】第15回 横行する代引き詐欺

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■詐欺の巧妙な手口とは

 アマゾンのFBA商品を対象にした代引き詐欺が横行しています。受取人側に身に覚えのない代引き商品が届いたり、出品者に大量の代引き注文が入ったりするなど、代引き注文の被害としてさまざまな事例が確認できています。
 最近の代引き詐欺には主に二つの目的があります。一つ目は競合出品者の嫌がらせです。出品者が競合を在庫切れにさせるために、代引き注文をするというものです。代引き注文は、代金の支払いがなくても実際に商品が発送されてしまいます。
 この場合、住所不明や受取拒否などで返送となることが多いのですが、その期間は商品が販売できない状態となります。出品者にとっては悪質な嫌がらせです。
 二つ目はアマゾンギフト券狙いです。代引きの返金は、アマゾンがアマゾンギフト券を送ってくれるか、銀行振込で対応してくれます。アマゾンのシステム上、代金を支払った受け取り側ではなく、基本的に注文者側、つまり詐欺者側に返金される仕組みとなっているのです。
 詐欺者はその点を上手く利用し、受け取り側が商品を受け取りやすいように、あえて数千円の金額で詐欺と感じない価格帯の代引き注文にしています。かなり巧妙な手口といえます。


■代引き詐欺への対策

 アマゾンも、代引き注文におけるポイント付与や返金のタイミングを伸ばし、被害者が詐欺であると把握できる期間の確保を図るなどなどして、詐欺者に不正に返金されることのないように対策をしていますが、巧妙な手口に対抗するためには、出品者自身でも対策を打つべきです。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月20日号で)

〈プロフィール〉
 比良益章(ひら・ますあき)
 2006年楽天入社、ECコンサルタント、マーケティング担当などを経験。2009年アマゾンジャパン入社、新規開拓営業、コンサルタント業務に従事し、5期連続でトップ成績を獲得。2010年アグザルファ設立、代表取締役に就任し、Amazon専門のコンサルティングを展開。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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