グーグルは4月21日、スマートフォン(スマホ)などモバイル端末での閲覧に最適化されていないウェブサイトの検索順位が下がるアルゴリズム変更を行う。いよいよECサイトのスマホ対策は、EC事業者にとって避けては通れない課題となったといえるだろう。今回のアルゴリズム変更のキーワードは「モバイルフレンドリー」。つまり、サイトをモバイル端末で見たとき、最適な表示ができているかどうかということだ。本稿では、SEOに詳しい有識者の取材をもとに、今から対策に取り組む事業者に向けて、スマホSEOの極意5カ条を紹介する。
今回のアルゴリズム変更への対応について、「難しくとらえる必要はない」というのが、取材した複数の有識者の共通認識のようだ。
SEO支援を行うディーエムソリューションズ(本社東京都、花矢卓司社長、(電)0422―26―5570)の犬塚啓明シニアコンサルタントグループマネージャーは「SEOのテクニカルな部分は必要ない。単純にユーザビリティーを高めればいい」と言う。「対応方法についてもガイドラインなどで、明確だ」(同)としている。
SEM支援を手掛けるアイレップでは「今回のアルゴリズム変更で何をすればいいかというと、『モバイルフレンドリー』なサイトにすることだ」(ソリューション統括本部 吉野五十也SEOグループマネージャー)と言う。その上で、「『自分で自社のサイトをスマホで見て、使いにくい部分を直す』というレベルの対応ができれば大丈夫」(同)と話す。
(1)「スマホ対応」が認識されているかチェックせよ!
サイト価値向上の支援を行うクロスフィニティ(CF、本社東京都、加藤毅之社長、(電)03―5745―3838)は、「スマホで検索を行い、検索結果において対象のページがスマホ対応の表示になっているかを確認する」(R&Dディビジョン村松聖一主任研究員)必要があるという。
グーグルにPCサイトとスマホサイトの両方が正しく認識されていなければならない。認識のさせ方はサイトの作り方によって異なるが、まずはこれをチェックする必要がある。
(2)「モバイルフレンドリーテスト」に合格せよ!
グーグルの求める「モバイルフレンドリー」なサイトを実現するためには、グーグルウェブマスターツール(GWMT)の導入が必須となる。モバイル端末に最適なページになっているかどうかを判別できる「モバイルフレンドリーテスト」が行えるからだ。CFでは「このテストに合格することが不可欠」(村松氏)と話す。
同テストは「ズームなしでも判読可能な文字サイズか」「クリックできるボタンが複数ある際、誤動作しない程度の間隔があるか」「横スクロールやズームの必要なコンテンツがないか」などをチェックし、合否を判定する。
博報堂アイ・スタジオ(IS、本社東京都、平林誠一社長、(電)03―5219―7150)では「GWMTを導入していれば、テストに不合格の場合、自動的に警告が来る」(システム開発部 榎本里美チーフディレクター)と言う。その場合は、改善すべき点が明確になるので、それに対応すればいいようだ。
同ツールを導入していても、頻繁なチェックを行っていない事業者は、まずは警告が来ているかどうかをチェックする必要がある。
(3)優先順位を明確化せよ!
今回のアルゴリズム変更によるサイトへの評価はサイト単位ではなく、ページ単位で行われるという。
(続きは日本ネット経済新聞 4月16日号で)
【EC売り方研究所】〈スマホSEOの極意5カ条〉/アルゴリズム変更 難しく考えるべからず
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