【ネットショップのための薬事広告のイロハ】連載108 化粧品等の比較広告はできない?

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 化粧品等の広告において他社との差別化を図りたいのですが、比較広告はできないとききました。どういうことですか? (化粧品通販会社担当者)

■「漠然と比較する場合」も制限される

 化粧品の場合は「医薬品等適正広告基準」の第4(基準)「9 他社の製品の誹謗広告の制限」の中で”化粧品等の広告においてで誹謗および比較することは不可”とルール化されています。

 例えば、特定の会社の名前を挙げたり、また一部を伏せ字、A社・B社等といった形で他社製品と比較をすることを禁止しています。
 そしてそれだけではなく、『漠然と比較する場合』も制限がされています。
 例えば、「一般のコラーゲン」「これまでのヒアルロン酸」といった”一般的な””これまでの”という表現を用いることも不可になる可能性があるということも重要なポイントです。

 併せて、日本化粧品工業連合会「化粧品等の適正広告ガイドライン 2017年版」を参照してみましょう。【他社の製品のひぼう広告の制限】という章において、誹謗に該当する表現例が紹介されています。
 その中に『他社のものの内容について事実を表現した場合』として「一般の洗顔料では落としきれなかったメイクまで」というものが例として挙げられており、”他社の製品や既存カテゴリー等を比較の対象に広告を行うと、他社ひぼうにつながり易いので注意すること”との注意コメントが付与されております。
 ”注意すること”というレベルではありますが、例文では不可ということで挙げられておりますので、基本、「一般の」という漠然とした比較であったとしても表現としては不可ということになる可能性があります。

(続きは、「日本ネット経済新聞」4月18日・25日合併号で)

〈稲留万希子氏 プロフィール〉
 東京生まれ。東京理科大学卒業後、大手医薬品卸会社に就職。在職中に出かけたアジア旅行で各地に根付いている東洋医学に興味を抱き、国際中医専門員、薬事法管理者の資格を取得して独立。数々のサイトをチェックしてきた経験を基に現在は、”ルールを正しく理解し、味方につけることで売り上げにつなげるアドバイス”をモットーとした「薬事法広告研究所」サービスを展開中。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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