【EC注目株!】第33回〈良品計画〉 ネット通販売上は14年2月期で総売上高比率7%に/昨年来の高値更新中も押し目拾い姿勢で臨みたい

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千葉明氏

無印良品で知られる良品計画(7453)のネット通販は、2014年2月期で総売上高比率約7%。
 EC参入の源流は東京・青山の単独店舗出店(1983年)に求められる。「出店当初より全国から電話での問い合わせが非常に多く、90年代には売り上げの半分近くが電話注文という時期もありました」(企画室)という。
 こうした事由に通販の拡がりという時流が重なり、00年にネット通販子会社(MUJInet社)が設立されて順調に推移した。それが「ネットを介したお客さまとのものづくりの共有という先見的視点」(同)につながり、現在はWEB事業部(10年設立)がEC(MUJIネットストア)の運営を担っている。
 WEB事業部立ち上げに際して、金井正明社長は三つのミッションを課した。
 『ネットストアを、無印良品ブランドを理解して頂きご来店を促す場所とすること』
 『無印良品ファンとの間に、絆をつくること』
 『ネットストアの売り上げ拡大に努めること』
 小売業界で昨今注目を集めている、オムニチャネル戦略に通じる先駆けの感を抱かせる。
 ところで良品計画が展開するECはこんな役目も果たしている。衣食住に関する6900余に及ぶアイテムの中には、サイズなど物理的問題で店舗に置くことができない物もある。がネット上の紹介・販売は可能。注文主への配送体制が十二分であればファンの増加を促し、来店者数の押上げにも通じる。いわゆる「O2O」の実践である。
 ECの今後について企画室では「過度なweb広告で新規顧客を獲得するより、ネットのアプリの活用で2回目、3回目のお買い物を提案する戦略の深耕を図ってまいります。それがネットと店舗の融合を進化させると考えています」とし、こうも言及した。「海外に注力している現状下で、欧州・米国・中国・台湾・韓国でECを展開していますが、プラットホームや戦略の統一化が喫緊の課題と認識しています」。
 ちなみに収益動向は前2月期の「17%増収、14%営業増益」に続き今期計画は「15%増収、22%営業増益、連続増配」で立ち上がった。そして第3四半期実績の通期計画に対する進捗率は「売上高75%、営業利益70%」と、四季報の業績欄の見出し通りの【好調】。
 さてどんな姿勢で同社株と向き合うべきか。
 適宜な調整を挟みながら右肩上がりが同社株のこの間のパターン。昨年来高値(1万8260円、3月23日)更新中も、押し目拾い姿勢で臨みたい。


〈筆者プロフィール〉
千葉明(ちば・あきら)氏
 昭和24年(1949年)6月18日、群馬県前橋市生まれ。群馬県立前橋高等学校、明治大学政経学部卒業。1973年4月、日本短波放送(現日経ラジオ社)入社。1976年5月、経済評論家・亀岡大郎氏に師事。1982年6月、独立、(有)オフィスエーシー設立。そして自営のいまも、新聞・雑誌の原稿作成、書籍上梓、講演活動に従事。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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