【徹底解説! 楽天市場画像基準改定】第2回 ガイドラインの活用で売上に差

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■第一商品画像が対象
 前回に引き続き、楽天市場の商品画像ガイドラインの改定について、解説します。今回は、画像の違反点数の加点方法について、クローズアップします。
 まず、新ガイドラインでは、出店者に(1)商品自体の仕様が伝わりやすい(2)商品の魅力が伝わりやすい(3)視認性が良い─の三つの条件を満たした画像を作成してもらうことを目的としています。出店者としては、そのことを踏まえたうえで今回の規制の対象となっている「第一商品画像」について、次の三つの観点で画像の編集を行っていく必要があります。
 A、商品画像内に配置するテキスト要素の占有率は、20%以下とする。
 B、枠線なしの商品画像を登録する。
 C、商品画像の背景は、写真の背景、もしくは単色白背景のみにする。
 枠線とは、画像の4辺を囲う線のほか、L字・帯状の線も指します。辺の太さによらず、枠線の使用は不可となります。
 いずれも、楽天が行ったユーザーテストにおいて、「商品本体の情報が分かりにくい」「商品を探しにくい」といった声が顧客から寄せられたことを反映して行われたガイドライン改定といえます。「にぎやかな装飾」が必ずしも受け入れられなくなっているという課題を解消するための規定なのです。

■今後は3段階で評価・判定
 楽天は今後、商品画像について、先述したAテキスト占有率B枠線C背景─の三つの審査基準を基に、店舗に対して、3段階の評価・判定を行っていくようです。
 ABCの全てにおいて、基準を満たしている画像については「◎:OK」と判定されます。「◎:OK」の判定が出た商品は、楽天市場内での露出が向上する可能性があります。
 形式的にはガイドラインの基準を満たしているが、NGに近いという画像については「△:要改善」と判定されます。例えば、枠線を使用していないが、枠線に近い表現を使用している画像などがこのケースにあたります。
 ABCのガイドラインに一つでも明確に違反している画像は「×:NG」と判定されます。2019年1月以降は、「×:NG」となった画像があれば、違反点数の加点対象となります。
 判定のロジックについては、定期的に見直しを実施していく予定のようです。
 スタート時には、「◎:OK」「△:要改善」「×:NG」の三つの判定基準で制度を運用しますが、将来的には、「◎:OK」「△:要改善」の二つに集約していく計画のようです。
 19年1月から違反の対象になる加点が開始されます。この時点では、「△:要改善」は加点対象外ですが、将来的な判定ロジックのアップデートを見据えて、出店店舗は、今から改善していく必要があります。
 次回は具体的に、どんな画像がNGかを解説します。(つづく)


〈プロフィール〉
仲村 和浩氏(なかむら・たかひろ)
 株式会社ワンプルーフ 取締役

 2009年にワンプルーフに参画後、楽天市場などのECモールで、大手メーカーや中小企業まで300社以上の、店舗立ち上げや運用に携わってきた。ブランドやメーカーの直販EC戦略設計を得意とする。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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