【「cafe24」が教える〈韓国発 越境EC成功事例〉】第6回 独自開発の乗馬服で海外展開

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「ペナコバコリア朴」のECサイト

 15年から乗馬服販売を手掛ける「ペナコバコリア」の朴・ユンソプCEOは、国際物流事業を展開する中で乗馬市場に注目したそうです。
 朴CEOによると、韓国において乗馬服は、欧州ブランドが市場を席巻しているので新興ブランドの進出がなかったといいます。
 消費者にとって欧州ブランド以外の選択肢がないので、ゴルフやアウトドアウエアに比べ「海外ブランド」へのニーズも高いことに着目したようです。
 「欧州の乗馬服は、アジア人の体型に合わない商品が多いです。例えば、パンツの丈が長すぎたり、渡り幅が不足したりする場合もあります。それに、高価品が多いことや自分の体型に合わせた寸法直しなどでハードルの高さを感じる方も多いです。こうして、乗馬をもっと楽しめるための消費者ニーズに着目しました」(朴CEO)と説明します。


■機能性とデザイン性

 「ぺナコバ」は徹底した市場調査を行ったことで、国内で革新的な乗馬服という評価を受けるようなりました。その理由は二つあります。
 韓国などアジア人の体型に合わせるとともに、優れたファッション性を取り入れました。これに加え、革や繊維分野の専門家たちと連携、自社独自の研究開発や生産システムを構築しています。普段着として活用できる商品開発にも力を入れました。
 次は機能性です。乗馬服が低品質だと、乗馬をする際、馬と接触する部分が傷付いてしまう恐れがあるようです。乗馬は動きの激しいスポーツだけに、研究開発の重要性を認識し、時間をかけて取り組みを重ねたといいます。
 その結果、「ペナコバ」の乗馬服を着用した選手からは、「衝撃吸収効果が高い」との好評が続いています。


■大手クラブと提携

 「ぺナコバ」は立ち上げ4年目の新興ブランドでありながら、毎年2桁成長を記録しています。
 17年の売上高は前年比約16%増加し、今年は同10%の成長を予想しています。自社ECサイトと同時に4カ所の実店舗も活発に運営しています。
 「ぺナコバ」は国内市場にとどまらず、海外市場にも目を向けています。最初の進出先は日本で、大手乗馬クラブ「クレイン」と提携するなど、活発な展開を行っています。「クレイン」の乗馬会員約3万5000人に向け販売に取り組み、日本での認知度向上に注力しています。
 グロバールECプラットフォーム「cafe24」で開業した自社ECサイトを、ブランド紹介や販売チャネルとして活用しています。
 「日本も自国の乗馬ブランドは少なく、市場規模は韓国の5倍以上だと推定しています。韓国人と体型も似ているので、可能性が大きい市場だと見ています。さまざまな品ぞろえや積極的なマーケティングで、直接消費者にアプローチしていきます。今後はアジア市場を中心に、スポーツとして乗馬を楽しむさまざまな国へ進出する予定です」(同)と意気込んでいます。


〈執筆者略歴〉
cafe24 マーケティング戦略研究所 イ・シファン所長

 最近のEC市場において大きな話題となっている、「越境EC」についてさまざまな経験やノウハウを蓄積している。記事の寄稿やセミナー講義、関連著書出版なども多数。日本や中華圏、英語圏市場進出を検討する企業に向けてマーケティング戦略、ビッグデータツール活用、ブランド戦略、CRM設計など専門的なコンサルティングを行っている。

朴・ユンソプCEO

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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