【〈マーケティングサポート〉商品の作り方と売り方】第1回 自ら値付けできる強み

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 誰でも手軽にネットショップをスタートできる時代になりましたが、本当に売れるショップを展開することは難しくなっています。そんな中で、小さな会社でも高い利益率を維持するショップがあるのも事実です。売れるショップと売れないショップの違いの一つが、オリジナル商品を持っているかどうかです。本連載では、ネットショップの「売れる商品開発」について考察していきます。

■付加価値を企画

 まず基本的なことですが、ネットショップは大きく、(1)メーカー直販サイト(2)仕入れた商品を販売する小売りECサイト─の二つに分類できます。
 メーカー直販サイトは、品目数が少なく、リピートに重きを置いた展開をしています。一方、小売りサイトは、品ぞろえの豊富さを武器にしていることが多いと思います。
 中小企業の場合、仕入れ商品での展開は厳しいのが現実です。「類似商品が多く、価格競争にさらされる可能性が高いこと」「メーカーが中小小売りに商品を卸さなくなってきたこと」などが理由です。
 メーカーや競合他店に負けないためには、オリジナルの商品を企画・製造して、ファンを獲得していくことが重要なのです。オリジナル商品とは、付加価値があり、自ら「値付け」ができる商品です。
 自社で工場を持って、一から新しい商品を製造する必要はありません。オリジナリティーのある企画をどれだけ打ち出せるかどうかがオリジナル商品の成否を分けるポイントになります。値付けは、原価を基に行わなくても大丈夫です。「付加価値に対して、いくらだったら買ってもらえるのか」を考えて値付けをすることができます。
 オリジナル商品にファンがつけば、廉価版やプレミアム版など、新しい商品企画をどんどん生み出すことができます。そうやって売れる商品が生まれていくのです。
 また、大手企業は「高品質×低価格」を実現できますが、中小企業の場合、「高品質×高価格×ニッチマーケット」を狙うのが成功法則です。大きなリソースを持つ大手では、工場との調整をこまごまと行うのが難しいため、集客が見込みづらいニッチな商品は企画しづらいのです。そのため、大手がやりづらいマーケットを狙う商品には、高価格でも商機があると言えます。


■売上に貢献するギフト

 これから夏に向けて、父の日、中元などのギフト商戦がやってきます。「ギフト商品」も、商品企画がしやすく、売り上げや利益に貢献してくれるカテゴリーです。自分用は「1円でも安く買いたい」という消費者が多いのですが、贈り物となると「値段ではなく、商品の価値で決める」という人が多いのです。
 ギフト商戦の販促のポイントは「スタート」と「直前」です。まずは、実際の記念日のタイミングよりも2〜3カ月早めに、販促に取り掛かった方がいいでしょう。モールのランキングに上がれば、注目を集めることができます。消費者の注目を集める目的で、クーポンやポイントを付与したり、期間限定、数量限定といった特典を付けたりすることはもはや必須といってよいでしょう。
 一方、ギリギリに贈り物を選ぶという消費者もたくさんいます。母の日や父の日の当日にアクセス数が上がることも多いため、直前の対策にも力を入れるべきしょう。
 最後にもう一ついうと、オリジナル商品を企画するにあたっては、競合調査が不可欠です。
 ECサイトのランキングやレビューを見ていると、人気商品のターゲットや売れる時期などを把握することができます。そこから、商品開発の手立てを探ってみてはどうでしょうか。


〈筆者プロフィール〉
福田泰志氏
 サヴァリ株式会社代表取締役。楽天創業期ECコンサルタントとして活躍。ネットショップの運営サポート事業を手掛ける。メーカー向け商品DM・販売代行テストマーケティング「Bee—Store」を展開。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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