【EC売り方研究所】EC専業以外のおせち販促/おせちECのニーズ高まる事前告知やコラボで差別化図る

千趣会が販売する「おせち・ディズニープリンセス・三段重」

 おせちEC市場が拡大を続けている。「婦人画報」を出版するハースト婦人画報社(本社東京都、イヴ・ブゴン社長)が通販顧客約600人を対象に今年8月に行った調査によると、全体の39.7%が通販・ECでおせちを購入しているといい、前年の調査から7.8ポイント伸長した。今後通販やECを利用したいとした人は全体の約7割だった。おせちの通販売り上げが増収となった企業も多く、市場の拡大とともに事業者間の競争も激化している。

■早期割引などで効果

 販売開始時期の早期化や、事前告知を強化する傾向が続いている。
 千趣会は8月18日におせちの販売を開始。昨年より1週間ほど時期を早めた。オイシックスドット大地は昨年より2週間ほど前倒しした。
 予約開始時期の早期化は一定の効果があるようだ。千趣会は予約開始と同時に通常価格から一割引きで販売するキャンペーンを期間限定で実施しており、「すでに今年の販売目標数の半数を受注している。約2億円の売り上げを見込んでいる」(広報部)と話す。過去の購入者にDMを送付することで、例年以上に早期割引の訴求に成功した。
 森下仁丹は8月31日に販売を開始した。例年、大きな事前告知は行ってこなかったが、今年は8月中旬に通販顧客を対象にした試食会を開催。昨年度のおせち通販売り上げは前年比22%増となったが、今年はさらなる売り上げ増を見込んでいる(売上高は非公開)。
 サラダコスモ(本社岐阜県、中田智洋社長)はメルマガなどによる事前告知により、「発売初日に楽天市場でデイリー総合1位を獲得した」(同社)としている。
 宅配各社も事前告知が奏功。オイシックスドット大地は「初速は昨年を上回り好調に推移した」(広報)と言う。早期購入による特典付与が効果的だったほか、過去購入者によるリピート購入が進んだとしている。
 大地を守る会(本社千葉県、藤田和芳社長)は会員に向け全戸にチラシを配布。9月4日のサイト開設に合わせて過去の購入者や新規会員向けにキャンペーンメールを配信した。「昨年を大幅に上回るペースで予約が入っている」(広報)としている。今年は会員向けの試食会を初めて開催し、顧客の声を販促に反映させることで冷凍のおせちなどへの不安を軽減。ECでの商品訴求力を高めた。

(続きは、「日本ネット経済新聞」9月28日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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