【EC売り方研究所】カートシステムの常時SSL対応状況/大手は夏までに全社対応の見通し

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 楽天市場やヤフーショッピングが「常時SSL化(※、エスエスエル)」を推進することを発表し注目されるなか、カートシステム提供企業の中にも、ショップの常時SSL化を、サービスとして提供する企業が増えている。GMOペパボは16年12月、独自ドメインでも常時SSL化できるオプションの提供を開始した。フューチャーショップ(本社大阪府)は5月に対応を開始し、7月から本格的な提供を行う。GMOメイクショップ(本社東京都)は7月末までに対応が完了する見通しだ。これにより、カートが別アドレスの場合でも、自社サイトの常時SSL化が可能になる。ただ、システムとの連携やSEOへの影響については、懸念もあるようだ。

■導入まだ3割

 カートASP「カラーミーショップ」を提供するGMOペパボは、16年8月から共有ドメインの利用者に対してサイトを常時SSL化するサービスの提供を開始した。16年12月からは独自ドメインの利用者に対しても、サービス提供をスタートさせた。共有ドメインの場合は無料で、独自ドメインの場合は月額1000円で、それぞれ利用できる。
 同社は常時SSL化を勧めるキャンペーンを2月末まで行っていたが、SSL対応率はまだ3割程度にとどまっているようだ。キャンペーン期間中は、独自ドメインの利用者も一定期間無料で常時SSL化を行うことができるようにした。同社が常時SSL化を推奨するのはセキュリティー面での懸念があるからだという。「屋外のフリーWi―Fiを使ってネットショッピングする人が増えるなど、環境は変化しており、セキュリティー対策が必要」(寺町華子プロダクトマネージャー)と話している。
 常時SSL化に伴うトラブルは特段起きていないようだ。デメリットは、「非常に古いブラウザやフィーチャーホンからサイトが利用できなくなるぐらい」(同)だという。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月25日号で)


※SSLとは
サイト利用者が入力したデータを一度暗号化してサイト運営者の手元で復元する仕組みのこと。決済ページだけでなく、サイト全体をSSLに対応させることを「常時SSL」と呼ぶ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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