日本トイザらス(本社神奈川県、アンドレ・アーチー・ジェイブス社長)は、店舗とECサイトを連動した事業戦略「シームレスリテイリング」を推し進めている。ネットで注文した商品を在庫のある店頭でピックアップするサービスなどでユーザーの利便性を高めている。チャットボットも導入しており、コールセンターへの負担の軽減につなげている。店頭では、イベントのライブストリーミングの実施回数を増やし、ユーザーとの接点を増やしている。eコマース本部・シニア・ディレクター・西原慎祐氏に、19年の取り組みの振り返りと、20年12月期の事業戦略について聞いた。
■ライブ配信施策を強化
─19年12月期の業績について教えてください。
11カ月間の変則決算でした。玩具業界で共通していることですが、大ヒット商品がそれほど多くありませんでした。消費増税の影響も一部あったことで、EC事業は横ばいで推移しました。
─19年12月期に力を注いできた点は。
引き続き、店舗とECサイトを連動した事業戦略「シームレスリテイリング」を推し進めています。2018年から、店頭においても、オンラインによるプロモーションに力を注いでいます。例えば、店舗の開店時に、オープニングセレモニーやイベントなどのライブストリーミングを行っています。新しいキャラクター商品の発売解禁イベントでは、店頭で着ぐるみを登場させたり、カウントダウンイベントを配信しています。発売解禁イベントは深夜にも関わらず、多くの人にアプローチできています。このライブストリーミングを見た人がECサイトで商品を購入するといった成果が出ています。
そのほか、グーグルの広告機能の一部を活用し、ユーザーの位置情報に応じて、在庫のある近隣の店舗を表示するようにしたり、決済手段を増やしています。ユーザーの利便性を高めるための施策を打ち出しています。
■店との会員情報を一元化
─店舗とオンラインの顧客情報を一元化していると聞きます。
(続きは、「日本ネット経済新聞」3月19日号で)
〈プロフィール〉
西原慎祐氏
1995年日本トイザらスに入社後、店舗で店長経験、本社店舗運営部、経営管理部、マーチャンダイズプランニング部、マーチャンダイズ部などを経て現在はeコマース部及びカスタマーサポートセンターを統括。
【日本トイザらス eコマース本部 西原慎祐シニア・ディレクター】〈店舗とECを連動「シームレスリテイリング」推進〉顧客の買いやすい環境を整備
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