【吉野家公式通販ショップ 外販事業部eコマース 木村陽子チームリーダー、事業開発室 諏訪和博室長】顧客とコミュニケーションし「家庭の味」に

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 大手牛丼チェーンの吉野家(本社東京都、河村泰貴社長)は、牛丼の具の冷凍食品などをECサイトで販売している。18年に、自社ECサイトにウェブ接客ツールを導入したところ、売り上げが増加。19年2月期の通販事業の売上高は前期比20%増を見込んでいる。吉野家の外販事業部eコマースチームリーダーである、木村陽子氏と事業開発室室長諏訪和博氏に、吉野家の通販事業の現状や、ウェブ接客ツール導入の効果について聞いた。

■「最初の外食を吉野家に」
 ─吉野家の通販事業について教えてください。
 木村 当社の通販事業の理念として「最初の外食を吉野家に」というものがあります。吉野家は店舗で牛丼を提供するのがメインの事業です。家庭で吉野家の味を楽しんでいただき、吉野家の味を慣れ親しんだお子さんに、最初の外食として吉野家を選んでもらうことを目標に事業展開を行っています。
 ネット通販が主流になるずっと以前から、生協ルートでは冷凍牛丼を展開していました。14年にヤフーショッピングに、16年に楽天市場に、それぞれ出店しました。
 ECの中でも、お客さまと直接コミュニケーションができるのは、やはり自社サイトです。ECモールで販売するのとは異なる方法でお客さまにアプローチでき、顧客データを収集して商品開発に結びつけることもできます。
 吉野家の店舗の主な客層は40〜50代の男性ですが、吉野家の通販では、母親世代の30〜40代の女性をターゲットにしたいと考えています。女性顧客が利用しやすいよう、18年7月に自社ECサイトをリニューアルし、スマホページも新たに開設しました。リニューアル当初は売り上げの伸長が想定よりも思わしくなかったのですが、10月にエフコードのウェブ接客ツール「コードマーケティングクラウド」を導入したところ、効果が大きく表れるようになりました。

■CRVを伸ばす
 ─ウェブ接客ツールはどのように活用していますか。
 諏訪 「クーポンの訴求」「初回購入者限定商品のPR」「かご落ちの防止」─という、大きく分けて三つの目的で活用しています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」2月28日号で)

〈プロフィール〉
諏訪和博(すわ・かずひろ)氏〈写真右〉
 17年吉野家入社。外販事業本部事業企画室 室長として、主に自社ECサイトのリニューアルプロジェクトと冷凍牛丼の具のマーケティングに従事。18年より現職。

木村陽子(きむら・ようこ)氏〈写真左〉
 16年吉野家入社。外販事業本部EC事業部にて楽天市場出店を手掛ける。17年楽天市場惣菜部門のショップ・オブ・ザイヤーを受賞。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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