【AmidAホールディングス 藤田優代表取締役社長】〈東証マザーズに上場/「ハンコヤドットコム」を運営〉/ニッチな商材で企業の課題を解決

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 ECサイト「ハンコヤドットコム」を運営するAmidAホールディングス(本社大阪府、藤田優社長)は18年12月20日、東証マザーズに上場した。ECの黎明期である1998年5月にハンコヤドットコムを個人創業してから20年。主力の印鑑などに加え、企業が必要とする店舗の前に置く「のぼり」や「名前入りの封筒」といった商材の販売も強化している。藤田社長に上場の狙いや、今後の事業戦略について聞いた。


 ─1998年に創業し、20年が経過しました。これまでの事業の沿革を教えてください。
 EC事業の「ハンコヤドットコム」以外にも、法人向けの広告関連事業やアウトレット商品の販売を手掛ける企業を展開してきました。そのためグループ企業が数社ありましたが、今回の上場を機に、グループは「ハンコヤドットコム」と「AmidA」の2社に事業を集約しました。
 「ハンコヤドットコム」という社名ですと他の事業が展開しにくいということもあり、「AmidA」という企業も立ち上げました。主に、デジタルマーケティングを主軸とする事業を行っています。以前に他社のウェブマーケティングを手掛けていた時期もあります。現在は、「ハンコヤドットコム」のデジタルマーケティングのみを手掛けていますが、今後はこの分野を強化していきたいと考えています。


上場で人材確保

 ─東証マザーズに上場しました。狙いについて教えてください。
 起業したころからいつかは上場したいと考えていました。
 今回のタイミングで上場した目的は三つあります。最も大きな目的は人材の確保です。昨今は優秀な人材を獲得することが難しくなっているので、上場することで企業価値を高めて優秀な人材に入社してもらうのが狙いです。
 特にここ4〜5年前からエンジニアやウェブマーケッターの中途採用が難しくなっています。
 二つ目は、他の企業との協業やM&Aをしていくことです。当社の事業とアライアンスを組むことで相乗効果が狙えるような体制にしたいと思っています。
 いわば、ハンコヤドットコムで培ったビジネス経験のヨコ展開になります。当社は新規顧客の獲得が得意なので、EC企業に対する集客支援ができればと考えています。
 三つ目は、当社は自社で製造しているので、より業務効率を高めるための設備などへの資金調達です。現状、製造拠点は大阪本社と大阪・茨木市、東京・羽田の3拠点があります。宅配会社の近くに製造拠点を設けることで、お客さまにより早く商品が届けられるというメリットを打ち出しています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」2月21日号で)

〈プロフィール〉
ふじた まさる氏
 大学卒業後、家業である飲食店を経営するかたわらインターネットビジネスに可能性を感じ、ECサイト「ハンコヤドットコム」を開設し創業。2000年3月に「株式会社ハンコヤドットコム」を設立、代表取締役に就任。14年、ECビジネスを基盤にマーケティング事業を展開する「株式会社AmidA」を設立。16年7月、「株式会社AmidAホールディングス」を設立、代表取締役に就任した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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