【ワンプルーフ 仲村和浩取締役】スマホ専用ページの作成で成果

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 ECサイトの運営代行やコンサルティングを行うワンプルーフ(本社東京都、平山和泉社長)は、ECモールに特化する形で、ネットショップの支援を行っている。17年は大手通販会社の下着専門のネットショップの運営で、期初の売り上げ目標を20%上回る成果を上げた。同社が作成したスマホ専用ページで顧客のサイト回遊率を改善したことが、成果につながったようだ。ワンプルーフの仲村和浩取締役に、同社のEC運営代行について話を聞いた。

■戦略立案から実務まで

 ─具体的な業務内容について教えてください。

 当社では、EC運営に関して、販売戦略の設計から、それに伴って発生する実務に至るまでを一貫してサポートをしています。「売り上げが伸びない」「期初に設定した売り上げに到達しない」といった、クライアントのEC運営における問題の解決に取り組むこともあり、これからECを始めたいという事業者の相談に乗ることも可能です。
 顧客の多くは、楽天市場やヤフーショッピング、Amazonなどに出店・出品する、モール系のEC事業者です。モールのショップ運営の代行は手間がかかりますから、敬遠するコンサルティング会社も多いですが、当社では逆にモールの運営代行を得意としています。
 最近では、大手カタログ通販企業の下着部門の楽天市場の店舗に、立ち上げの段階から携わっています。立ち上げからまだ1年程度ですが、クライアントが設定した初年度の年間売り上げ目標の約120%を達成しています。月商では目標の130%を超えることもありました。


■回遊率向上で成果

 ─なぜそこまで大幅に目標を上回ることができたのでしょうか。

 当社が特に留意したのは、ユーザーをいかに店舗内で回遊させ、コンバージョンにつなげるかという設計です。
 楽天市場の特徴として、PCかスマホかといったユーザーの「端末の種類」や、アプリからかブラウザからかといった「経由」によって、商品ページの仕様が異なります。例えば、スマホの商品ページ下部の共通バナー部分に、PC上で類似商品を掲載しても、スマホアプリ上では表示されません。そのため、今回のケースでは、商品の説明文の中に、類似商品が掲載されるように設定し、取りこぼしのないようにしました。独自開発したフレームでは、全商品に共通した類似商品が表示されるのではなく、商品やカテゴリ毎に最適な類似商品が表示されるようにもしました。
 各モールやブラウザ、アプリごとの仕様を踏まえた設計が重要だと考えています。当社の専門のスタッフが常時、各モールの仕様を監視し、変更があった際には即座に対策を講じて、顧客や商材に合ったご提案をするようにしています。


■幅広いサポートが可能

 ─ワンプルーフを利用するメリットは。

 当社はコンサルティングを主な業務としながら、ECの運用そのものを丸ごと引き受けることにも強みを持っています。運用そのものを任せたいニーズは大きく分けて二つあります。(1)運用者が確保できないケース(2)リソースがあってもどう動かしていいのか分からないケース─です。それぞれのケースで、運用の方向性の提案が可能です。さまざまな課題をお持ちの企業に、成果が見えるまで並走できるのが強みです。
 これまで累計200〜300社から依頼を受け、大半のクライアントから、満足の声をいただいています。オーバートークはせず、クライアントに対する綿密なヒアリングを行い、クライアントの課題と可能性を丁寧に説明している点も、満足いただいている一因だと思います。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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