【アイスタイル〈「@cosme shopping」〉 遠藤宗 執行役員】国内EC売上100億円目指す

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 化粧品口コミサイト「@cosme(アットコスメ)」を運営するアイスタイルが、国内のEC事業を本格化する。17年6月期における国内EC売上高は15億6500万円。17年7月—18年3月期(第3四半期)における国内EC売上高は約16億円だった。MDの拡充や、EC利用者の増加が売り上げに貢献している。国内ECを手掛ける連結子会社コスメ・コムの社長を務める、遠藤宗執行役員は「将来的には国内EC売上高を100億円規模にしたい」と意気込む。遠藤執行役員に、今期の業績や今後の事業展望を聞いた。

■買いやすい環境が利用者増に

 ─18年6月期の小売り事業の業績は。

 実店舗、EC、海外向け販売ともに好調だった。ただ、国内ECの売り上げはまだまだ伸びると考えている。日本の化粧品市場は横ばいだが、その中で当社の小売り事業は一定規模のシェアを獲得している。店舗ベースでも会社ベースでも売り上げが前年を割ったことはない。EC売上高も十分伸びしろがある。
 メディア、店舗、ECの3本柱が当社のビジネスの基本。店舗の売り上げは100億円が見えてくるなど、メディアと店舗はそれなりの規模になった。次に国内で強化するならECで、明確に意識している。来期からはアイスタイルグループ全体でEC売上高の拡大に向けて取り組んでいく。将来的には今の店舗売り上げと同じ100億円規模の事業にしたい。

 ─国内ECの増収要因はどこにあったのか。

 18年6月期は、EC利用者自体が増えた。自社ECサイト「アットコスメショッピング」の月間訪問者数はおよそ100万人になっている。コンバーション率(CVR)は3%ほどで、まだまだ足りないと考えているが、利用者が増加してもCVRが落ちなかったことが増収要因の一つと言える。
 実店舗「アットコスメストア」とECの両販路を利用する人が多くなってきた。7〜8年前、実店舗とECの会員情報を統合して、店でためたポイントをECで使えたりする環境を整えた。それを知ってもらえて、われわれが思うように使ってもらえている。そういった利用者の動向にMDがうまくはまってきていると思う。
 17年7月—18年3月期(第3四半期)における国内EC売上高は、約16億円と店舗の売上高の4分の1弱となっている。同期間の越境EC売上高は想定よりやや上振れして35億円強になっている。


(続きは、「日本ネット経済新聞」6月28日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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