【アイリンク 齋藤浩昭社長】魚介類の会員制ECサイトを開設/ECで全国の生産者を応援したい

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 カキ専門のECサイト「旨い牡蠣屋」を運営するアイリンク(本社宮城県、齋藤浩昭社長)は2月、カキを中心とした魚介類の会員制ECサイト「OWSマーケット」をオープンした。魚介類の生産者ら計100社の出店を目指す。アイリンクでは、カキのほか、イチゴのECサイトを運営しており、年内にも海外向けのECサイトを立ち上げる計画だ。ECで全国の生産者を応援したいと話す齋藤浩昭社長に、これまでのEC事業の取り組みや今後の事業展開について聞いた。

■カキのEC事業にシフト

 ─創業から現在までの事業内容を教えてください。

 2000年にITベンチャーとしてアイリンクを創業しました。当初は、ネットショップ向けにASPカートを提供していました。その中で、ショッピングカートのレベルを高めるためには、自前でECサイトを運営しないと分からないことがあると考え、02年に通販サイト「海鮮直送 旨い!牡蠣屋」を開設しました。
 本来はカートを拡販する手段としてECを始めましたが、想定以上にカキの販売が好調だったことから07年にIT事業からカキのEC事業にシフトしました。その後、東日本大震災後の11年3月26日に、三陸のカキ養殖の復旧復興を支援する「三陸牡蠣復興支援プロジェクト」を始めました。
 現在は、自社サイトを通して年間1億5000万円ほどの売り上げがあります。一般消費者だけでなく、飲食店など事業者からの仕入れニーズもあります。事業者に対しては、2回目以降はLINEやFAXでの注文に切り替え、仕入れ価格で提供するようにしています。

 ─斎藤社長自らが全国のカキの産地を車で買い付けたと聞きます。

 ECサイトの開設当初は3カ所でカキを仕入れていましたが、日本一のカキのECサイトを目指すために、私自身が全国のカキの産地を車で回って買い付けました。
 加工品や海産物など商品の幅を広げようとした時期もありますが、ニッチな市場ニーズの獲得を目指しています。

■生産者の販売代理店として

 ─今年2月に開始した会員制のECサイトの詳細を教えてください。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月10日号で)

〈プロフィール〉
さいとう・ひろあき氏
 1992年に大手コンビニエンスストアから独立。95年からクリーニング店、低温殺菌牛乳宅配、自動販売機オペレータ事業などを展開。2000年にITベンチャーとしてアイリンクを創業。02年に通販サイト「海鮮直送 旨い!牡蠣屋」を開設。07年IT事業からITをベースとしたカキの販売事業にシフトさせた。16年からはフライドオイスターを提供するキッチンカー事業やカジュアルオイスターバー事業にも乗り出している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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