【MiL 杉岡侑也代表取締役】 <累計580万食を販売> 採用強化し「ニッチブランド」トップ目指す(2025年4月24日号)

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 子どもたちの成長に寄り添う食育ブランド「the kindest(カインデスト)」をECや実店舗で展開するMiL(本社東京都、杉岡侑也社長)は今年で創業8期目を迎えた。ECを起点に販路を広げ、20年12月には卸売りも始めた。小売店での流通は延べ7000店舗に拡大し、売上比率はECと卸売りで半分ずつ。累計販売数は延べ580万食となった。杉岡社長は「当初から市場の動きを読み事業を拡大させてきた。ここから一気に採用を強化し、スケールアップを図る」と意気込む。

 ─創業から現在までを振り返るとどうか。
 当社は2018年に創業し、翌々年に栄養から食材、味覚形成を考えた離乳食「カインデスト」を食育ブランドとしてローンチした。
 この時期から、ECやSNSが普遍化、当たり前になっていく流れがあり、この動向によってモノの流通が変革していくだろうとみていた。
 この時、すでにアパレルはECやSNSを駆使してデジタル化やデータ化が先行して進んでいた。この流れがいずれ食品にもくると思っていた。
 カインデストも初期設計から時流を見抜くものとした。ブランド自体は商流の川上に近いところから展開。メーカーであり、小売りであり、ブランドを作り、データも取る、そんな具合だ。
 SNSの台頭によって、得られる情報が増え、選択肢も格段に増える。選択肢は消費者の事情でさらに母数が枝分かれされる。つまり、当社としては、どういうポリシーを持って運営し、選ばれるブランドになるためにはどうしたらよいか、などを軸に展開することで戦える余地は十分にあった。
 初期段階でしっかりと準備していたこともあり、当初から現在までカインデストの売り上げは順調に伸びている。ベビーやキッズ向けであることも良かったとみている。
 商品価格は他と比べると3~4倍となる。味や品質だけでなく、ブランドの価値観をしっかりと訴求し、価格以上の価値を提供することで、消費者に納得して購入いただいている。「選ばれ続けるブランド」ということを初期の段階から狙っていたことも良かったと思う。


■ECだけではスケールしない

 ─最近は実店舗での販売も加速している。
 そもそも、EC事業だけの展開は考えておらず、小売店という流通の中でのブランドを作っていくことがベースにあった。

(続きは、「日本ネット経済新聞」4月24日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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