【シップス 販売促進部 部長 萩原千春氏】 <24年前半の施策の手応えは?> /会員刷新、新レーベルで成長継続へ(2024年7月25日号)

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 セレクトショップを運営するシップス(本社東京都、原裕章社長)は24年前半、ECと実店舗で共通の会員制度のリニューアルや、若年層向けの新レーベルの立ち上げなどに取り組んできた。ECの成長はコロナ特需の反動で鈍化傾向にあるというが、集客のてこ入れを行い、巻き返していく方針だ。24年前半の振り返りや今後の見通しについて、販売促進部部長・萩原千春氏に聞いた。

会員制度刷新で効果

 ─今年4月に会員制度「SHIPS Member’s Club(シップスメンバーズクラブ)」をリニューアルしたが、その後の手応えは。
 リニューアルでは、買い物以外のサービス利用でのポイントの獲得、新たな会員ステージの導入などを実施した。試着・取り寄せなどのサービス利用が伸びていて、特に来店予約数はリニューアル直後の4月と比較して6月は約6倍となった。来店した人はスタッフの接客を通し、満足して購入する流れができている。
 リニューアルでは、会員ステージごとの特典も戦略的に設定した。特典を利用した顧客のLTV(顧客生涯価値)が高い傾向となっている。
 ライト層をどれだけファン化できるかがポイントになると思う。ロイヤルティーの高い顧客との関係性はもちろん、これから高めていく顧客とのコミュニケーションを引き続き強化していく。
 ─同じく4月には、イーコマース事業協会の「全国ネットショップグランプリ」にて大賞を獲得した。どのような取り組みが奏功したか。
 自社ECの特徴である(1)商品だけでなくスタッフや地域などのワードも含む検索機能(2)再入荷やイベントなどの情報をパーソナライズして提供(3)OMO施策─などが評価につながった。
 OMO施策では、ECと実店舗をまたぐ複数購入にも対応する店頭決済を実施している。この利点として、ショッピングモールなどのポイントにEC購入の分も反映できたり、複数買いの特典を使えたりする。
 ECサイトをプラットフォームとして、顧客にとっての「発見の場」やシップスとの接点として活用できていると思う。


ターゲット明確化し訴求

 ─7月に発表した新レーベル「City Ambient Products(シティ アンビエント プロダクツ、CAP)」について聞きたい。
 カジュアルなデザインや低価格の商品をそろえている。

(続きは、「日本流通産業新聞」7月25日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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