KDDIコマースフォワード(本社東京都、八津川博史社長)が運営するECモール「Wowma!(ワウマ)」の流通総額が、前年同期比約40%増で推移している。昨年は課題となっていた二つのECモールを統合。アプリも展開するなど、成長路線を見据えた環境整備に着手した。今後はKDDIグループの資産活用も視野に、新たな売り方やサービスを検討していく。
「ワウマ」は17年8月、auユーザー向けのモール「Wowma! for au」を統合してリニューアルを行った。サイト統合が基盤となりアプリを展開したほか、11月にはKDDI挙げてのプロモーション展開にもつなげている。
10月には「ワウマ」での店舗運営を効率化する管理システム「ワウマネージャー」の導入を始めた。出店者の店舗運営にかかる手間を削減するほか、新たな広告メニューやさまざまなデータなど、「今までになかった武器を出店者さまに提供していく」(八津川社長)と言う。
「ワウマ」自体の営業状況は、当面の数値目標である流通総額1500億円に向けて、前年同期比約40%増の流通総額で推移。出店者数も会社設立時の16年12月は3000店舗強だったが、1年間で7000店舗を超え、8000店舗が見えてきた。
今期は出店プランの無料化や成約手数料の改定、テレビCMの展開など新たな施策に相次ぎ着手してきた。「東京ガールズコレクション」との協業も発表し、「3月にはローンチできる見通し」(同)としている。
今後はKDDIグループが持つ、さまざまな資産の活用を検討していく。例えば、ビッグローブやUQモバイル、技術ベンチャーのスーパーシップ、コネヒトが運営する情報サイト「ママリ」などだ。グループの資産とコマースの領域を掛け合わせ、新しい売り方を含めたライフデザイン戦略を進めていく計画だ。
【Eコマース業界地図 ECモール・プラットフォーム編】KDDIコマースフォワード/グループの資産活用/流通総額140%で推移
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