【 ECに役立つサイト内検索支援】 【インタビュー】〈サイト内検索の重要性と今後の戦略〉ゼロスタート 山崎徳之社長/16年のトレンドは「パーソナライズ」

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山崎徳之社長

サイト内検索大手のゼロスタート(本社東京都)は、大手企業を中心に検索サービスやレコメンドシステムを提供している。アパレルや百貨店など各業界の利用するケースが多い。サイト内検索の16年におけるトレンドとして「パーソナライズ」をキーワードに挙げる山崎徳之社長に、ECにおけるサイト内検索の重要性と今後の戦略について聞いた。

 ─ここ数年、戦略的に大手企業を中心に導入が進んでいるのか。
 当社のシステムの導入コストから考えて、大手企業をターゲットに絞り込んできた。そのため、EC専業というよりは、実店舗を持ちECにも取り組んでいる大手企業からのニーズが高まっている。公開している導入事例としては、ヤマダ電機やイトーヨーカ堂のネットスーパーなどがある。最近では、リテール(小売り)だけではなく、大手メーカーからのニーズも高まっている。大手企業は、EC専業よりも要求する内容のレベルが高い。機能的にただ動けばいい、安ければいいというわけではない。
 15年は特に、「オムニチャネル」がキーワードになっていた。米国を例に挙げると、アマゾンが台頭する一方で、ウォルマートがどんどん市場を奪われている。実店舗を持つ企業もEC専業に対抗して、ECに本腰を入れないと顧客の獲得が難しくなっている。日本でも同様の動きが出てくるだろう。
 ─16年の業界はどんなキーワードが挙げられるか。
 ECでは「パーソナライズ」がキーワードになると予想している。ユーザーへのアプローチについてレコメンドの考えがベースになる。つまり全員に同じマーケティングをするのではなく、ユーザーの購買履歴といった特性に沿ったマーケティングが必要だ。
 その中で重要になってくるのが「検索」だ。その理由は「検索」の行為そのものがパーソナライズだからだ。
 実店舗を例にとると、顧客から「こんなものが欲しい」と聞けば、店員は「その人のニーズにあった商品を提案」する。店舗では、全員に同一の商品を提案することはないだろう。ECでは検索結果そのものがパーソナライズの塊になりうると考えている。
 当社では主に「レコメンドエンジン」「サイト内検索」「広告最適化エンジン」の三つのサービスを提供している。16年は、この三つのサービスを「パーソナライズ支援」と位置付けて訴えていきたい。
 ─実店舗を持つ企業へのアプローチはどのように考えているのか。
 店舗では、ECのように、ユーザーによって商品陳列をユーザーごとに変えることができない。店舗の役割としてユーザーの購買履歴などの顧客情報をインプットする起点にし、その情報をECにアウトプットすることで連携が図れる。今後は、店員もタブレット端末を利用して、顧客情報を踏まえた接客を行うことも考えられるだろう。
 ─検索結果だけではなく、結果の「並べ順」についてどう考えるか。
 検索順は見過ごされている分野で、当社が次に力を入れていきたい分野だ。一般的には検索結果がメーンで、並べ順はサブのイメージだろう。しかし、ECの場合は、この並び順のほうが大事だ。その検索条件で上位に何が来るのかが重要となる。
 導入企業の中には、当社のシステムの導入前には、12台のマシンを使っていた。しかし、当社に切り替えて1台で済んだ上に、処理速度が従来の3倍に向上した。ユーザーが待つことなくパーソナライズした出力ができるようになった。もともと検索について課題として認識している企業でなければ、導入コストが高額なことから考えて当社のサービスに関心を持たない。実際には、導入企業の利用継続率は非常に高く、他社への乗り換えによる利用解約は皆無だ。
 ─ビジネスセミナーへの参加も積極的だ。
 露出も増え、徐々に当社の知名度も高まってきていると感じている。各業界のトッププレーヤーが利用するケースも増えている。その同業種のナンバー2、ナンバー3の企業にも広がっている。アパレルや百貨店業界にも増えてきている。
 ─コンサルティングは行うのか。
 従来はシステムの導入だけに特化してきたが、構築支援のようなコンサルティング機能を付加したメニューを追加する考えだ。機能だけではサイト全体のパーソナライズ支援は難しい。当社のサービス範囲を広げ、顧客に納得できるようなサービスを提供していきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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