【Eコマース業界地図〈「ECモール&プラットフォーム編」〉】 〈Shopee〉ショッピー 三宅壮シニアコンサルタント/東南アジア市場をアピール

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 東南アジアを中心にECモールを展開するShopee(ショッピー、本社シンガポール、クリス・フェンCEO)は、日本企業向けの越境EC支援を強化している。出店手数料の無料化や多言語翻訳といった優遇を用意し、日本企業に東南アジア市場への参入を促す。越境EC支援チームを統括する三宅壮シニアコンサルタントに、ショッピーの現状と今年の事業展望を聞いた。

■認知拡大が急務

 ─プラットフォームとしてショッピーの状況は。
 極めて順調だ。19年の総取扱高は前年比約2倍となる2兆円前後となる見込み。東南アジアのEC市場自体も飛躍的に拡大している。こうした市場規模の認知を日本でいかに浸透させられるかが課題となる。
 ─現在の越境EC展開国は。
 日本からの越境ECに対応しているのは台湾、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアの5カ国。ショッピー自体はブラジルを皮切りに南米への展開も19年に開始した。物流面を整備し、1~2年以内には日本からの越境ECにも対応するよう進めている。
 ─19年に実施した主な取り組みは。
 出店事業者を募るのと並行して、日本国内での知名度を高めることに注力した1年だった。東南アジアではナンバーワンでも、日本ではまだまだ無名。支援企業と共催でセミナーも積極的に行い、ショッピー単体ではなく、東南アジアへの越境ECそのものの認知拡大を図り一定の成果が得られた。現在参入している日本の事業者は約200~250社。20年には1000~5000社への拡大を目指す。手数料無料でノーリスクに近い形で出店できるのは事業者にとって大きなメリットなので、そうした支援の手厚さを今後も強化する。


■他モールと協業も

 ─20年に強化するポイントは。
 20年も引き続きセミナーを開催し、ショッピーと東南アジア市場の魅力を広めていく。事業展開としては、日本ですでにシェアを持つ他のECモールやプラットフォームとの協業も視野に入れている。具体的には提携先での出品を通じて、ショッピー上での販売も可能になるというもの。東南アジアへの販路はショッピーが持つ独自性であり、大きな魅力なので提携先と競合せず出店事業者にメリットを提供できるだろう。

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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