19年はキャッシュレス決済の普及が進んだ1年となった。18年12月に「PayPay(ペイペイ)」が「100億円あげちゃうキャンペーン」を開始し、キャッシュレス決済を初めて利用するユーザーが急増した。
その後、各サービスがさまざまな販促策を展開し、新規利用者を獲得。12月2日に発表された「新語・流行語大賞」のトップ10に「○○ペイ」がランクインするほどサービスの認知度は高まった。
10月、消費増税が始まるとキャッシュレス決済によるポイント還元策も開始し、さらにキャッシュレス決済への関心が高まった。ヤフーは11月1日から、新ECモール「PayPayモール」で「100億円相当あげちゃうキャンペーン」を開始。「ペイペイ」のキャンペーンと同様、100億円相当をユーザーに還元する。
さらにこのほど、「PayPay」のオンライン決済を自社ECサイトにも提供すると発表した。メルカリの決済サービス「メルペイ」はすでに自社ECサイトに提供している。今後、ECサイトでもリアルと同様のキャッシュレス決済が利用される可能性もある。
20年にはソフトバンクグループのZホールディングスとLINEの経営統合に伴い、キャッシュレス決済の競争環境がどう変化するかにも注目が集まる。「『PayPay』の1強は決定的」と語る業界関係者もいるが、その行方は分からない。
【2019年 EC業界重大ニュース】 普及進むキャッシュレス決済/通販でも大型キャンペーン
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