フューチャーショップ(本社大阪府、星野裕子社長)が提供するSaaS型ECプラットフォーム「futureshop(フューチャーショップ)」は、導入店舗の約30%がアパレル・ファッション関連だ。「リアルとECの垣根がなくなる中、中堅・中小のファッション事業者さまが実現したいオムニチャネルの機能が一通りそろっている」(執行役員セールス&マーケティング部マネージャー・安原貴之氏)と強みを語る。
オムニチャネル化をするためにファッション事業者がまず取り組むのは、顧客情報の一元化だ。リアルとネットの顧客情報を一つにまとめ、ポイントプログラムを統合したり、購買データを一元管理したりしている。
さらに商品情報を統合し、実店舗の在庫をECサイトに表示して、ネットユーザーの店舗送客を促進する。
「実店舗の在庫をECサイトに表示すると顧客の流れが大きく変わる。昨今、何の予備知識もなく洋服を買う人はほとんどいない。ECサイトで事前にトレンドをチェックしたり、お目当てのブランドのECサイトで新商品を確認したりして、試着したり実物を見たい方が実店舗に来店する。今の時期のコートなどはそういった買い方が主流になっている。顧客情報の一元管理や商品情報のシームレスな連携は、『フューチャーショップ オムニチャネル』でコストを抑えて実現できる」(同)と話す。
■コーデアプリも連携
今年5月にはバニッシュ・スタンダード(本社東京都、小野里寧晃代表)が提供する実店舗販売スタッフのオムニチャネル化促進アプリ「STAFF START(スタッフスタート)」と連携した。店頭の販売スタッフが商品情報とひも付けたコーディネート画像を、SNSやECサイトに投稿できるようにした。
インスタグラムのショッピング機能やLINEとの連携も、カートシステム業界でいち早く実施した。主要なCRMシステムと連携している。
「中堅・中小のファッション事業者さまが実現したい機能が、ここまでそろっているのは『フューチャーショップ』くらいだろう。消費者の購買行動の変化は早い。ファッション事業者さまが実現したい機能をいち早く用意し、万が一効果が低くても経営に痛手が出ないコスト感で提供することで、中堅・中小事業者さまでもスピード感を持って機能強化を図ることができる。挑戦の手数を増やせる環境を整えることもわれわれの役目だ」(同)と話す。
「フューチャーショップ」というプロダクトに加え、強力なカスタマーサポート(CS)体制やセミナー、オウンドメディアなどのコンテンツの充実も強みだという。
「ある制作会社の調査によると当社が実施している導入店舗向けのセミナー数は、他社と比べて圧倒的に多かった。そのときのデータだと当社が月に13回実施しているのに対し、他社は3~4回ほどだった。システムやECに不慣れな方も、CSやセミナーを通してEC事業が成長できるように支援していきたい」(同)と話す。
【ファッションEC 2019〈ファッションテックの強い味方〉】 フューチャーショップ〈「futureshop」〉/オムニの主要機能完備/導入店の30%がファッション系
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