【Eコマース業界地図〈「転換率向上支援サービス編」〉】 〈【サイト内検索エンジン】「sui―sei」導入事例〉ナチュラカート/転換率、検索スピード向上に成果/回遊時間増でPV数アップ

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越智幸三COO(写真右)と吉川利幸CTO・システム開発部長

越智幸三COO(写真右)と吉川利幸CTO・システム開発部長

 cart(カート、本社東京都、橋本雅治社長)は、オーガニックをテーマにした海外の化粧品やサプリメントなどをECサイトで販売するプラットフォーム「naturacart(以下ナチュラカート)」を16年9月に立ち上げ、前年比200%超の勢いで会員が増加している。
 「ナチュラカート」のコンセプトは”世界中の良質なものを身近に”。世界のオーガニック商品を日本でも気軽に購入できるボーダレスなCtoCおよびBtoCプラットフォームを展開する。
 サイトへの出品は3パターンを用意する。まず、個人の場合は、世界各国に点在する日本人に出品を限定している。個人間取引になるため、日本語でのやり取りができることが必要だからだ。
 二つ目は、現地でメーカーや商社、小売りなどを手掛ける海外企業。三つ目が、日本国内の企業のメーカーや問屋、小売りなどだ。バイヤー登録後、出品におけるNG基準をクリアすれば販売することが可能になる。現在では約3万3000点のオーガニック商品を取り扱っている。検索数が多くなるような人気商品があれば、メーカー自ら「ナチュラカート」へ出店するケースもあるという。
 各国でナチュラルをうたっていて、何らかのオーガニックに関する認証が取れている商品が多い。現在、アクティブな出品会員数は個人で50件、法人で50社ほどだ。半年内に動きがない人などはいったんバイヤー資格を取り消しにするなど、厳格運用することで信頼性を高めているという。
 サイトへの集客は、オーガニックをテーマにした媒体への記事掲載に加え、リスティング広告が中心だ。顧客層は20~60代までと幅広い。


■導入後、転換率10%向上

 神戸デジタル・ラボ(本社兵庫県、永吉一郎社長、(電)078―327―2280)が提供するサイト内検索エンジン「sui―sei(スイセイ)」を導入している。
 開始当初は、スクラッチ開発したECサイトに搭載されている検索機能で対応していた。しかし、取扱商品が1万品目を超えてきたところから、ブランド名や商品の成分でキーワードを入れてもヒットしないという課題が強くなり、検索機能を強化できる外部ツールを探していた。
 また、オーガニックに対して情報が豊富なユーザーが多いため、検索に入力するキーワードが細かく、検索結果を正しく表示できずに離脱してしまうケースも出ていた。
 導入後の成果について「検索スピードが1・0秒前後ほどアップし、キーワードの正確性や検索結果の正確さも実感することができた」(吉川利幸CTO・システム開発部長)と話す。また、実際の購入につながるコンバージョン率も導入前後の1カ月比較で10%近く向上したという。
 そのほか、1セッション当たりのページビュー(PV)数が従来の2~3PV程度から8~13PVまで向上。ユーザーのサイトでの滞在時間・回遊時間が増えるという成果にもつながっている。


〈サイト内検索エンジン「sui―sei」 サービス概要〉
 神戸デジタル・ラボのサイト内検索エンジン「sui―sei(スイセイ)」はサイト内検索をさまざまな角度から最適化できるサービス。「リッチサーチ」は、検索スピードを改善しつつ、商品カテゴリーの絞り込みや、入力ミスに対する検索候補の案内など、顧客の商品検索を円滑にする機能を備えている。また、サイトのインターフェイスに関する提案も行っている。

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