スマートフォンを用いたQRコード・バーコード決済(スマホ決済)の利用が拡大している。20年の決済総額は4兆円を超え、クレジットカードに次ぐキャッシュレス決済手段として、近年ECの決済でも存在感を高めている。大手ECモールは、グループ内の「〇〇ペイ」を主体にした大型販促企画を立て続けに実施するなど、ユーザーの囲い込みを強化している。EC事業者は競合サイトとの差別化や利便性向上の観点から、各スマホ決済を自社サイトへと導入する動きも目立っている。決済時の有力な選択肢として消費者に浸透する中、EC事業者もスマホ決済の広がりを念頭に置いた事業戦略が求められそうだ。
■国内利用総額は1年で3.7倍
スマホ決済の市場規模は加速度的に巨大化している。一般社団法人キャッシュレス推進協議会が5月末に公表した調査結果によると、スマホ決済の20年における国内利用決済高は4兆2003億円。前年比で約3.7倍と大きな伸びを見せている。
利用件数も同3.3倍の27億1788万回に急増。「マイナポイント事業」などの消費活性化施策やコロナ禍での衛生意識の高まりもあり、キャッシュレス決済そのものの需要増とともに、利用頻度が急増した格好だ。
市場の広がりとともに、ECの決済手段としても存在感を高めている。
EC決済代行大手のSBペイメントサービスが2月に発表した利用実態調査によると、
(続きは、「日本ネット経済新聞」6月17日号で)
〈スマホ決済〉 市場規模は4兆円に/加速度的に広がるEC活用
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。