コロナ禍でファッション市場全体が低迷傾向にある中、異彩を放っているのが、ファッションサブスクリプションサービスだ。洋服のサブスクを展開するエアークローゼットでは、21年2月時点の累計会員数(無料会員含む)が前年同時期比50%増の45万人になったという。「コロナで影響を受けた部分もあるが、右肩上がりで成長を続けられそうだ」(天沼聰社長)と話す。バッグのサブスクを展開するラクサス・テクノロジーズも、「コロナで会員数の伸び率は鈍化したが、成長を維持している」という。ファッションサブスクは、新規参入が増加しており、扱う商材も多様化している。コロナ禍の新たなニーズを掘り起こす施策に、各社は注力している。
■会員50%増に
洋服のサブスク「airCloset(エアークローゼット)」を運営するエアークローゼットは、20年6月期の売上高が前期比40%増となった。21年2月時点の会員数も45万人を突破。前年同時期比で50%増になったという。10代~70代まで幅広い年代が利用しているが、20代後半~40代前半が中心。ユーザーの9割以上が「仕事を持つ人」だ。緊急事態宣言発出中は、テレワークでニーズの高まったトップスのみをレンタルする期間限定のサブスクプランも提供している。
同社のサブスクサービスでは、レンタルした商品を買い取ることもできる。月額会員の約半数が、サブスクの商品を購入した経験を持つという。
20年6月19日には、オンラインでスタイリストに直接相談できるサービス「airCloset Talk(エアクロトーク)」もリリースした。同サービスでは、「着こなしアドバイス」「クローゼットの断捨離」「オンラインショッピングの同行」などのメニューを用意している。「おうち時間を充実させられる」などとして好評だという。
■解約率低く
ラクサス・テクノロジーズが運営する、バッグのサブスク「ラクサス」の20年3月期の売上高は前年比10%増だったという。伸び率は、
(続きは、「日本ネット経済新聞」3月11日号で)
〈ファッションサブスク〉 新施策で成長を持続/コロナ禍の新たな需要つかむ
記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。