コロナ禍でサブスクリプション(サブスク=定額サービス)の利用が拡大している。巣ごもりで音楽や動画のサブスク利用者が拡大し、サブスクへの抵抗感が減少。さらに「無印良品」を手掛ける良品計画が1月15日、家具のサブスクを本格展開するなど、大手の参入も加速している。サービスの多様化も進んでおり、21年は本格的に普及する年になりそうだ。
動画配信サービス大手「NETFLIX(ネットフリックス)」は20年9月、日本の有料会員数(8月末時点)が500万人を突破したと発表している。1年間で約200万人が増加したという。
動画のサブスクはコロナ禍のヒットコンテンツとなった。動画配信サービス「Hulu(フールー)」の番組から人気ガールズグループ「NiziU(ニジュー)」が誕生するなど、社会現象まで起こす存在となっている。
定期通販を行うメーカー向けにEC基幹システム「ecforce(イーシーフォース)」を提供するSUPER STUDIO(スーパースタジオ、本社東京都、林紘祐CEO)の真野勉取締役CROは、「『ネットフリックス』などの普及でサブスクへの抵抗感がなくなってきている。この動きはまだコンテンツ領域のものだが、商品のサブスクにも広がりつつある」と指摘する。
■「KINTO」は6倍
トヨタ自動車グループが提供する自動車のサブスク「KINTO(キント)」は、20年12月までの累計申込数が約1万2300件となった。20年6月以降は単月1000件を超え、7~12月の申込数は前年同期比6倍以上に増加したという。
サブスクの利用が進む背景には、コロナ禍で先行きが不透明な中、大きな買い物をするよりも、定額制で利用できるサブスクの方が手を出しやすいという側面もありそうだ。
■「無印」参入を歓迎
「無印良品」のサブスク参入もこうした背景が提供を後押ししたようだ。
良品計画の生活雑貨部住空間担当部長の湯崎知己氏は、
(続きは、「日本ネット経済新聞」1月28日号で)
「サブスク」本格普及へ/「無印」など大手参入が拍車
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