〈MTG Venturesなど〉 「配送最適化」に投資/名古屋発のIT系に10億円超

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 美容機器などを販売するMTGのグループ会社で、ベンチャーキャピタルのMTG Ventures(エムティージーベンチャーズ、本社愛知県、藤田豪社長)は10月24日、配送ルート最適化サービスを開発・提供するオプティマインド(本社愛知県、松下健社長)に投資を行った。トヨタ自動車やKDDIなどとの合同出資で、投資額は合計で10億1300万円に上る。
 オプティマインドは、ラストワンマイルの配送事業者に、AIを使った効率的な配送ルートを案内するシステム「Loogia(ルージア)」を提供している。BtoBやBtoCで商品を配送している事業者が対象。各事業者が抱えるドライバーのスマホ端末に、その日の効率的な配送ルートを表示するのだという。配送ルートは、ベテランドライバーの配送ルートを基に、AIが算出する。新人のドライバーでも、ベテランドライバーと同様の配達ができるようになるとしている。
 「ルージア」は、国内では、日本郵便がすでに一部の地域の配送に導入しているという。酒の卸や食品の卸、訪問医療などの現場でも、導入された実績があるとしている。
 MTGでは、今回の投資について、「日本の配送業務にイノベーションを起こすべく動いている、名古屋発のIT企業に投資を行った」(広報)としている。MTGVenturesでは今後、経営や事業推進の知見などを、オプティマインドに提供していくとしている。
 オプティマインドでは、調達した資金を、東京など首都圏の事業者への営業力の強化や、自動車関連の新たなオープンプラットフォームの構築に活用していくとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ