クルーズ 19年3月期/EC売上は249億円/倉庫移転の混乱で赤字に

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
新物流センターへの移転で混乱

新物流センターへの移転で混乱

 クルーズの19年3月期におけるファッションECモール「SHOPLIST(ショップリスト)」の売上高は、前期比16.4%増249億円6600万円だった。セグメント損失は3億3500万円(前期は8億6600万円の利益)になった。倉庫移転の混乱で一時的にコストが増加。配送リードタイムが悪化し、売り上げにも影響した。
 昨年11月、神奈川・相模原市に新しい物流センターを開設した。しかし、移転後、新センターでマテハンが稼働せず、人員を追加して庫内作業を実施した。配送日数も最大2日間の遅延が発生し、サービスが悪化。購入率が低下し、プロモーションも控えざるを得なかった。
 増収率は第1四半期が20.9%、第2四半期が26.9%だったが、第3四半期は16.3%、第4四半期は1.6%にまで落ち込んだ。
 売り上げに占める物流費比率も向上している。倉庫移転前の第2四半期は14.6%だったが、第4四半期は18.7%にまで上昇した。
 今年4月からは新センターが本格稼働し、売上高の9割を占める商品を、注文から3日以内に配達できる体制が整った。出荷能力は従来の約3倍に拡大し、流通総額1000億円まで対応できるようになったという。
 新センターの稼働状況を考慮しつつ、再びプロモーションを強化し、20年3月期はさらに売上高を拡大する計画だ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ