〈中国EC「独身の日」〉 大手2社で6兆円超販売/日本は越境EC首位を維持

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アリババグループのGMVは2分5秒で約1639億円に達した(写真はアリババグループが提供)

アリババグループのGMVは2分5秒で約1639億円に達した(写真はアリババグループが提供)

 中国のEC市場が盛況を極める11月11日の「独身の日(W11)」では、アリババグループと京東グループの大手2社のECモールの流通総額(GMV)が、合計で6兆円を超えた。アリババグループは、セール開始から2分でGMV100億元(約1639億円)を達成。日本企業はベビー用品や玩具、美容商材を中心に売り上げを伸ばした。越境ECでの国別売り上げでは、昨年に続き各モールで上位を維持した。

■配送は10億件超
 中国では11月11日が「独身の日」として定着している。中国のEC企業は毎年W11にちなんだセール企画を実施し、大きな注目を集めてきた。
 アリババグループは10月20日、「W11」に向けた予約販売(決済日は11月11日)を開始した。11月11日に実施したセールのGMVは、前年同日比27.0%増となる2135億元(約3兆4900億円)だった。
 GMVは過去最速で100億元に達した。昨年より56秒早い、2分5秒で突破が確定した。1000億元に至っては、昨年より7時間以上早い段階で到達した。
 同日午後4時、GMVは前回実施したセールの実績、1683億元を上回った。処理した物流オーダーはセール終了40分前の段階で10億件を超えた。
 商材別のGMVランキングでは、中国メーカーが台頭する中、ユニ・チャームの「ムーニー」や、ユニクロなど日本のブランドも登場した。ユニクロは男性・女性アパレルの両カテゴリーで1位にランクインした。
 消費者の40%以上が、グローバルブランドの商品を購入した。ダイソン、ネスレ、ナイキなど237ブランドのGMVは1億元(約16億4000万円)以上となった。
 越境ECにおける国別GMVランキングでは、日本が1位となった。2位以下は、米国、韓国、オーストラリア、ドイツの順。昨年5位だった韓国が順位を上げた(表参照)。

■進むテック活用
 京東グループも「W11」を記念したセールを実施した。開催期間は11月1~11日までの11日間。セール期間のGMVは前の年と比べて25.7%増の1598億元(約2兆6200億円)で、過去最高額となった。
 スマートフォンやノートパソコンといったデジタル機器や家電が売れ筋商品となった。越境ECの商材では、カメラ、おむつ、ひげそりが人気を集めた。20~30代をはじめとした若年層の購入率が高まったという。
 越境ECのGMVランキングは1位が米国、以下、日本、ドイツ、オーストラリア、韓国の順で、アリババグループでの上位国が名を連ねた。

(続きは、「日本ネット経済新聞」11月15日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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