【現場レポート〈楽天「Area—Nations」東京エリア卒業式〉】/売上3倍達成も/参加店舗は平均30%成長

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卒業式を迎えた東京エリア・笠原リーダーのチーム

卒業式を迎えた東京エリア・笠原リーダーのチーム

 楽天は10月19日、地域別に店舗が店舗を教える支援施策「Area—Nations(エリアネーションズ)」東京エリアチームの卒業式を開催した。香水ECのウィッシュ・笠原龍司社長がリーダーを務めるチームに参加した店舗の平均売上伸長率は約30%。中には前年同月比3倍の売り上げを達成した店舗もあった。卒業式では達成感から涙を流す参加者もいた。
 楽天は17年2月、「エリアネーションズ」を開始した。地域ごとにリーダー店舗が講師となり、約25店舗のチャレンジ店舗を半年間にわたって指導する取り組みだ。全国17会場で開催し、参加可能地域は全国をカバー。これまでに41チームを設け、累計1068店舗が参加している。
 「参加店舗の目標は前年同月比2倍の売り上げ。これまでの達成率は約40%。平均の売上伸長率は約30%増となっている」(楽天・楽天ネーションズグループ上杉憲佑マネージャー)と話す。
 東京エリアは18年4月から、9グループが立ち上がり、254店舗が参加した。香水ECの「PARFUM de EARTH(パフューム・ドゥ・アース)」を運営するウィッシュ・笠原社長のチームには、関東地域の28店舗が参加した。
 チャレンジ店舗の一つでブリザーブドフラワーを販売する「フルールサラ楽天市場店」は、4月からの参加期間中、4度も前年同月比2倍の月商を達成した。
 同店の笹尾英史氏は、「一人では達成できないこともチームで取り組むことで成長できた」と振り返る。
 前年同月比で月商2倍を2度達成したブランド時計販売の「フランス時計ピエールラニエ公式」を運営する西田恵氏は、「いろんな業種、スキルレベルの方が参加している。ページ作りや写真撮影、スタッフの採用に至るまで、それぞれの得意分野を持ち寄り、情報交換できたことが良かった」と話す。
 リーダー店舗を務めた笠原社長は、「周りの人にアドバイスしたり、意見したりする人ほど伸びる」と語る。周りを支える店舗ほど、周りから支えてもらえるようだ。
 卒業式では参加店舗が「エリアネーションズ」終了後の目標を掲げた。楽天は期間中の売り上げ拡大だけが目的ではなく、終了後の成長や店舗の目標の実現、働く社員の幸せが本来の狙いだという。
 笠原社長のチームも継続的に集まり、切磋琢磨し続けるつもりだという。

リーダー店舗のウィッシュ・笠原龍司社長(写真左)がチャレンジ店舗に卒業証書を授与

リーダー店舗のウィッシュ・笠原龍司社長(写真左)がチャレンジ店舗に卒業証書を授与

チャレンジ店舗の「フルールサラ」笹尾英史氏は感極まって涙

チャレンジ店舗の「フルールサラ」笹尾英史氏は感極まって涙

チャレンジ店舗の「フランス時計のピエールラニエ公式」の西田恵氏も達成感をにじませる

チャレンジ店舗の「フランス時計のピエールラニエ公式」の西田恵氏も達成感をにじませる

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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