〈大阪北部地震〉 土日注文の発送遅れ多数/枚方・奈良など広範囲に建物損壊の被害

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 6月18日午前に発生した、大阪北部を震源とする地震の被害は、多くのEC企業の商品の発送業務に影響を及ぼしているようだ。本紙が取材した、大阪北部に拠点を持つEC企業8社からは、「18日は従業員の出勤が困難だったため、土日に注文があった商品の発送作業ができなかった」という声が聞かれた。大阪北部だけでなく、八尾市や奈良県など広範囲の地域で、物流倉庫の壁にひび割れなどの被害が発生したという。
 地震の影響で、18日朝から大阪府を中心とする関西地方の交通機関に影響が出た。そのため、発送作業を行う従業員が出勤できず、作業がたまってしまい、19日火曜日にまとめて出荷作業を行っているという企業が多かった。「土日に注文があった荷物がたまってしまった」(キャピタルスポーツ)や、「土日注文の分を合わせると千数百件の出荷に及んだが、今日中にすべて出荷できる予定だ」(大都)といった声が聞かれた。
 土産物のECのレッドホースコーポレーションは、八尾市にある物流センターの周辺で被害が発生したため、拠点への商品の入庫が遅れている状況が続いているという。
 一部の企業では、建物や商品の損壊にも見舞われたようだ。大阪近辺に多数の拠点を持つ、食品のBtoB—ECを運営する三菱食品では、各拠点で荷崩れが発生し、影響が出る取引先には個別に連絡しているという。
 枚方市の拠点で生協の物流を委託されている流通サービス(本社埼玉県)では、「外壁が破損して仕分けの機械が故障してしまったため、18日はいったん作業を停止した」としている。
 配送については全国的に影響が出ている模様だ。ヤマト運輸では、「大阪地域の配送だけでなく、九州や四国などから大阪の拠点を経由して関東や東北に送る荷物は、道路状況によって半日〜1日遅れが出る可能性がある」(広報)としている。佐川急便では、「商品の配送に遅れが出る場合、順次ホームページで遅延状況を更新していく。どの地域にどれくらいの遅延があるかを具体的にお伝えするのは難しい」としている。日本郵便でも、半日〜1日程度、商品の発送に遅れが出る可能性があるという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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