Amazon/”協力金”は物流コストが背景に/法人課税で出品者負担増の可能性も

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アマゾンジャパンの物流センター

 アマゾンジャパンについて一部メディアは2月26日、「直販商品の仕入れ先であるメーカーに対して、販売した金額の1〜5%の協力金を支払うように要請し始めた」などと報じた。飲料や家庭用品を扱う一部のメーカーは、Amazon側から協力金の要請があったことを認めている。2月20日にはAmazonの物流代行サービス「フルフィルメントbyAmazon(FBA)」の値上げも発表された。こうした値上げには、物流コストの増大が影響しているとみられる。Amazonについては、今後課税負担が増える可能性があると指摘する報道もあり、出品者の負担が今後さらに増すことも考えられる。

■取引先によって負担に差

 Amazonの直販商品の仕入れ先である複数のメーカーに、協力金について問い合わせたところ、「当社も協力金を要請された」(中堅家庭用品メーカーA社)、「協力金という名前ではないが、昨年12月ごろに販売手数料の値上げを求められた」(飲料メーカーB社)といった声が確認された。A社では17年11月ごろに、Amazonの売れ筋商品のメーカー数社の担当者を集めた説明会が開催され、その場で協力金を求められたのだという。アマゾンジャパンは、物流コストの上昇などを値上げの理由として挙げていたとしている。
 A社では、「当社はもともと薄利でAmazonに商品を供給しているため、協力金を支払うようになれば、利益はさらにひっ迫する」と話す。ただ、「Amazonのバイヤーからは、『無視してもいいです』と言われた」(同)とも話しており、Amazon内部にもメーカーに対する協力金の要請について、疑問を持つ人がいるようだ。
 一方B社では、「Amazon以外の小売店でも、手数料の変更などはよくあり、珍しいことではない」と話しており、手数料の改定について一定の理解を示している。
 Amazonが直販で商品を扱っている、大手菓子メーカー3社に聞いたところ、3社とも、協力金の要請や、手数料の値上げの要請はなかったとしている。菓子メーカーのC社では「運送コストが大きい商品を扱う飲料メーカーなどが要請を受けているのではないか」(事業開発部)と話す。同じく菓子メーカーのD社からは、「問屋を介さずに直でAmazonに商品を卸しているメーカーが(協力金を)要請されていると聞いている」といった声も聞かれた。Amazonの売れ筋を扱うメーカーが軒並み、協力金や手数料の値上げを要請されているわけではないようだ。
 アマゾンジャパンでは今回の報道について「コメントを差し控える」(広報)と話している。


■Amazonもコスト増に苦悩

 Amazonが、FBAの手数料を値上げしたり、一部企業に協力金を要請したりする背景には、17年に社会問題化した、配送会社による、運賃の値上げの問題があるようだ。

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月15日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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