日本薬剤師会/「難あり」数品目を確認/機能性表示食品の崩壊性試験で

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 (公社)日本薬剤師会は12月13日、独自に行っている、機能性表示食品の崩壊試験で、崩壊しなかった製品が数品目見つかったことを明らかにした。同協会では医薬品と同等の基準を設けて崩壊試験を行っているという。機能性表示食品以外のサプリメント形状の製品についても、試験を実施。試験した商品のうち半数が崩壊しなかったとしている。
 消費者庁が同日開催したセミナーで、同団体の渡邉和久常務理事が明らかにした。同常務理事は実施中の崩壊試験について、「販売されている機能性表示食品を対象に15年7月から試験を実施しており、22品目の試験を終えた。その中で、数品目が崩壊しないことが確認された。18年4月以降に日本薬剤師会の会報で試験結果についての論文を掲載する予定だ」と語った。
 医薬品やサプリメントなどの食品の崩壊試験は、対象物が体内に入った際に、溶解して吸収されるかを確かめるために行うもの。室温が一定に保たれた環境で一定期間の間、溶液などに浸して対象物が溶解するかどうかを調べる。
 医薬品は、崩壊試験か溶出試験を行うことが義務付けられている。
 渡邉常務理事は、機能性表示食品ではない、いわゆる健康食品についても崩壊試験を実施したことを公表。14品目中7品目が崩壊しなかったという。
 同団体としては、会報誌への論文掲載などを通して、いわゆる健康食品の品質の向上を事業者側に訴えていくとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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