経済産業省/長距離配送に成功/人手を使わないドローン

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 経済産業省は1月12日、機械が自ら考えて飛行する完全自律制御ドローンの長距離配送実験を実施し、人の手を使わずに荷物を届ける飛行に成功した。完全自律型で回転する翼を持つタイプのドローンが、荷物の長距離配送に成功したのは世界初だという。
 実験はドローンを活用した物流システムを開発する研究の一環。福島県や南相馬市がロボットやドローンの実験場所を提供している、「福島浜通りロボット実証区域」で実施した。
「ACSL―PF1」という機体を利用し、海岸線を約12キロメートルを飛行。海水浴場を届け先に設定し、サーファーに暖かい飲料を届けることに成功した。同機体のベースは、楽天がゴルフ場で実施しているドローンの配送サービス「そら楽」の専用機と同じだという。
 ドローンをめぐっては、15年11月に開催された「未来投資に向けた官民対話」において、安倍晋三首相が「早ければ3年以内にドローンを使った荷物配送を可能とすることを目指す」と発言している。
 実験は経産省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機関(NEDO)、福島県、南相馬市、自律制御システム研究所(本社千葉県、野波健蔵社長)が合同で行った。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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