花王、小林製薬、日本水産、マルコメ、ユニ・チャーム、ライオンなど、大手メーカーの越境EC参入が活発だ。ライオンは、越境ECが好調に推移したことなどにより、16年1―6月期(中間期)における中国事業の売上高が、前年同期比14%増になったという。一方で、小林製薬やマルコメのように、卸販売も含めた海外輸出全体の拡大の足掛かりとして越境ECに参入するケースもある。
■ライオン、ユニ・チャームは越境ECが好調
ライオンは、16年1―6月期(中間期)における中国事業の売上高が、前年同期比14%増になった要因について、「Eコマース事業の売り上げが好調に推移した」(IR)と話している。国内通販の主力商品である機能性表示食品「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」などの健康食品の販売に力を入れているようだ。
ユニ・チャームはベビー用品の中国向け販売が伸びている。16年1―6月期(中間期)の中国向け販売について「好調に推移した」(IR)とコメントしている。「日本から中国への輸出は、前年同期比で約30%成長した」(同)という。卸販売を含む同社の海外輸出売り上げ全体の成長を、越境ECがけん引しているようだ。
日本水産も越境ECに可能性を感じている企業の一つだ。健康食品を商材に台湾向け越境ECの展開を行っている同社では、「まだまだ規模として大きくはないが、伸びてはいる。今後さら力を入れていく分野」(広報IR)と話している。
(続きは、「日本ネット経済新聞」11月17日号で)
大手メーカーの越境EC/「海外事業強化の一手段」/テストマーケティング狙うケースも
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