楽天は9月5日、スマートフォン(スマホ)用フリーマーケットアプリ「フリル」を展開するFablic(ファブリック、本社東京都、堀井翔太社長)を完全子会社化したと発表した。株式取得額は公表していない。ファブリックの買収により、「フリル」と楽天が展開するCtoCアプリ「ラクマ」との相互送客を図りながら、CtoC事業の流通総額の拡大を狙う。
「フリル」は12年7月に提供を開始。当初からファッションジャンルに力を注いでおり、10代後半から20代の女性に利用されている。アプリの累計ダウンロード数は500万件を超えている。
楽天の「ラクマ」は14年11月に開始し、各ジャンルで幅広いユーザー層を獲得している。詳細は明らかにしていないが、「フリル」と「ラクマ」を合わせた月間流通総額は数十億円規模に達しているという。
楽天はユーザーIDと「楽天スーパーポイント」を活用した「楽天経済圏」の拡大にグループ全体で力を入れている。「フリル」も楽天IDによるログインを可能にするほか、ポイントを活用したキャンペーンなどを実施していく計画だ。
「フリル」は今後もファッションジャンルの商材拡大を図っていく。
「ラクマ」は今年3月から台湾でのサービス提供を開始している。各アプリ単体の計画は未定だが、「将来的にはCtoCサービスのさらなる海外展開は検討している」(ファブリック)という。
楽天/フリマアプリ「フリル」を買収/CtoCの流通拡大へ
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