EC企業の実店舗展開/実店舗の反響、期待以上に/試飲サービスに行列も

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1日数千杯が出る試飲サービス

1日数千杯が出る試飲サービス

 EC事業者が中小規模の実店舗を展開するケースが増えている。背景には、ECサイトを見て気に入った商品を、実店舗で手に取って確かめてから購入したいという、ユーザーの要望がある。「自然の都タマチャンショップ」を運営する九南サービス(本社宮崎県、田中茂穂社長)は4月21日、本社以外で初となる常設店舗を博多に設置。看板商品である「酵素ドリンク」の試飲サービスには、予想をはるかに上回る、1日数千杯が出る状態が続いているという。女性用下着のオーダーメードECを手掛けるオールフォーミィ(本社東京都、木村隆元社長)は6月1日、実店舗開設のための出資をユーザーに呼びかけ始めた。これに応募者が殺到、現在までに目標の倍以上の金額が集まったという。実際に商品に触りたい・試したいという需要は、EC事業者の予想を超えて高まっているようだ。


■試飲サービスが大好評

 九南サービスは4月21日、福岡・博多に丸井が開業するにあたり、テナントの一つとして「タマチャンショップ」を出店した。同社は本社所在地の宮崎県に実店舗を持ち、東京や神奈川にポップアップショップも展開していたが、大型商業施設へのテナント出店は初となる。
 今回出店した実店舗では、楽天市場などに開設しているECサイトと同様に、自然食や健康食品を販売している。年単位でテナント契約をしており、実店舗単体でも利益を出していく計画だ。
 実店舗では、「酵素ドリンク」の試飲サービスを始めて大きな手ごたえを感じている。1日に数千杯の試飲が行われる現状は、同社にとっても「全く想定外の反響だ」(自然の都田中耕太郎社長)と驚いている。新規顧客と既存顧客のどちらも集客できており、新規顧客獲得にアプローチする効果にも期待を寄せている。
 今後の出店については計画段階だという。「首都圏での催事出店を続けながら、常設店のさらなる開設については検討を重ねていく」(同)と今後についての考えを示した。

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月28日号で)

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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