ネットスーパー/新サービスで消費者ニーズに対応/リードタイム短縮、シニア向けに展開

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イオンは千葉・幕張新都心店に宅配ロッカーを拡充。

イオンは千葉・幕張新都心店に宅配ロッカーを拡充。

 ネットスーパー各社が消費者の多様なニーズに応えることを目的にサービスを拡充させている。イオングループは、千葉の幕張新都心店において受け取りロッカーを拡充したり、注文から2時間以内に配送する新サービスや定期購入の仕組みを導入する。西友は6月に、店舗の2階をネットスーパーの専用フロアとした「ハイブリッド店舗」をオープンし、雨の日などの受注増に対応する。ユニーは、シニア向けの専用カタログを配布し、電話による受注を拡充させる。リードタイムの短縮や受け取り方法の多様化を進めることで、顧客のニーズを取り込んでいく考えだ。

イオン、月500円で配送料無料
 ネットスーパー「おうちでイオン」を展開するイオンリテールの16年2月期のネットスーパー事業の売上高は前期比20%増(売り上げ数値非公表)だった。ここ数年2桁増で推移している。取り扱い商品の品目数を3万SKUに大幅に増やしたほか、15年2月にスマホ、9月にはPCサイトをリニューアルし、利便性を向上させたことが増収に寄与した。商品を検索しやすく改善したことで継続利用につなげ、スマホ比率は4割に向上した。
 さらにサービスを拡充させる。6月10日に千葉県内にオープンする「イオンタウンユーカリが丘」では、初めてとなる定期会員プログラムを始める。月会費500円を支払えば、追加の配送料がかからず何度でも利用が可能となる仕組みだ。有料会員向けのプログラムはアマゾンジャパンなどが導入しているが、ネットスーパーでは初の試みとなる。
 リードタイムの短縮化も試験的に始める。千葉県内の「イオンモール幕張新都心店」と「マリンピア店」では、注文から1時間で配送する「お急ぎ便」を始めた。受注の締め切りは午前10時から午後1時までで、2時間ごとに1日4回設定。両店舗では専用人員を1人配置し、専用車両も用意する。専用手数料は1件あたり756円で、配送無料の設定金額は設けていない。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月2日号で)

ユニーが新たに制作したシニア専用カタログ

ユニーが新たに制作したシニア専用カタログ

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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