【2025年のEC市場展望】 成長か否か、分かれ目の年に(2025年1月16日号)

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 コロナ特需の反動を受けた2024年を経て、2025年のEC市場はコロナ前の成長速度に戻せるか、否か、分かれ目の年になりそうだ。
 当社が117社の通販・EC事業者に実施したアンケートでは、コスト高を懸念する声が多かった。特に商品の仕入れや原材料のコスト高が顕著だという。(2~3面に関連記事)
 EC市場の成長の見通しが不透明な中で、競争激化、コスト高などのマイナス材料も多い。有力EC事業者の多くは、既存顧客との関係性を強化することでLTVを高める戦略に注力している。
 その一方で事業の多角化を図る企業も増えてきた。いつ風向きが変わるか分からない環境の中で、特定の事業に依存しているリスクは高い。商材の幅を広げたり、BtoC―ECよりも成長性が高いBtoB―ECを手がけたりするケースも増えている。各社の戦略を参考にしてほしい。(4~6面に関連記事)
 通販・EC事業者へのアンケートでは、AI活用に積極的に取り組む姿勢も見てとれた。EC支援会社などの有識者からもAI活用を推進し、人件費を抑えながら、差別化要素を磨く時間を確保すべきだという意見が上がっていた。
 有識者からは通販・EC市場攻略の難易度が上がっているという見解も多く聞かれた。差別化を図るためにマーケティングやテクノロジーの高度なスキルが求められる中で、有力なパートナーの選定も鍵となるだろう。(7~11面に関連記事)
 EC市場をけん引する大手ECモールでは、それぞれのグループが展開する”経済圏”同士の戦いが過熱している。各社はコアとなる会員サービスに磨きをかけ、自社の”経済圏”に消費者を招き入れようと躍起になっている。”経済圏”の明暗が、モールの成長にダイレクトに影響しそうだ。

(続きは、「日本ネット経済新聞」1月16日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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