【「YouTubeショッピング」最前線】成功事例が続々/ECへの流入高め月商3倍も(2024年7月25日号)

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 動画配信サービス「YouTube(ユーチューブ)」とECサイトを連携させ、購入を促進できる機能「YouTubeショッピング」の注目が高まっている。22年7月の「Shopify(ショッピファイ)」との連携に続き、国産カートでは今年5月に「BASE(ベイス)」が初連携、7月23日に「futureshop(フューチャーショップ)」が連携を発表した。「YouTubeショッピング」を活用し、開設から約半年間で月間EC売上高が3倍になった事例も出ている。「YouTubeショッピング」の最新の活用事例についてまとめた。

■ショートで月商66%増

 梅干しを販売するうめひかり(本社和歌山県、山本将志郎代表)は、動画で紹介した複数の商品をYouTubeチャンネルの概要欄に画像付きで載せる機能や、商品のタグ付け機能を利用している。
 同社の24年6月における「Youtube」経由のEC月商は、前年比で約66%増となった。「YouTubeショート」の活用を開始したり、動画の更新頻度を高めたことで、ECサイトへの流入が増えたという。
 「動画では『商品を買ってほしい』というニュアンスは出さないようにしている。チャンネルの登録者は、自分で梅干しを漬けるようなコアなファンが多い。より梅干しに親しんでもらうためにECサイトを見てもらうように呼びかける」(山本代表)と話した。
 同社では、インスタグラムよりも「YouTube」を経由したECサイトの流入が多いことから、今後も「YouTubeショッピング」の活用に注力する方針だ


■商品画像付きで手応え

 東京のストリートカルチャーを発信する動画メディア「McGuffin(マクガフィン)」を運営するニューステクノロジー(本社東京都、三浦純揮代表)は24年4月に「YouTubeショッピング」の利用を開始したことで、ECサイトへの流入数が2倍以上になった。24年5月時点で、EC売上高は開設月と比較して約3倍と伸長した。
 「導入前は、動画の概要欄に商品のURLのみを貼り付けていたが、商品画像も載せられるようになったのが良かったと思う。過去に公開した全ての動画の概要欄を活用できている」(McGuffin・林慎哉氏)と話した。
 タグ付けした商品のクリック率などを分析する「アナリティクス」機能を活用し、商品開発などにも役立てているという。


■今後も参入続くか

 「YouTubeショッピング」の成功事例は、すでにYouTubeチャンネルを本格的に活用している配信者(クリエーター)やEC事業者が多い。

(続きは、「日本流通産業新聞」7月25日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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