【家電EC市場】アフターコロナでEC縮小/ランキングでも減収企業目立つ(2024年7月4日号)

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 アフターコロナで実店舗の需要が高まるにつれ、逆風が強まっているのが家電EC市場だ。本紙がこのほど実施した「ネット通販売上高ランキング」でも、減収や横ばいの企業が多く、増収の企業は少なかった。テレワーク需要が落ち着いたことによりパソコンやテレビなどの売り上げが減少した。一方で、理美容家電やイヤホンといった商材については好調という企業も多い。売れ筋が高額な商品から、低価格帯の商品へと遷移しつつあるようだ。家電ECやメーカー各社は、商品ジャンルの幅やターゲット層の拡大を図っているようだ。

 6月に実施した「ネット通販売上高ランキング」(23年4月から24年3月期までに迎えた決算期の売上高が対象)の家電上位企業を見ると、ビックカメラ、上新電機といった大手家電量販店のEC部門が減収していた。ヨドバシカメラも本紙推定ながら、減収になったと見られる。
 家電量販店のECは、コロナ禍で大幅増収となっていたが、アフターコロナを迎え、苦戦が続いているようだ。
 家電ECの専業企業に目を向けても、ストリーム、タンタンコーポレーションが減収、ピーシーあきんどは横ばい、ディーライズは微増となっており、こちらも厳しい状況が続いているようだ。
 家電ECでは、かつての主力商品だったテレビや、テレワーク需要で販売が急拡大したパソコンなどの売れ行きが、ここに来て伸び悩んでいる。
 そんな中、近年は理美容家電が売り上げを伸ばしているようだ。
 ヤマダデンキは楽天市場やQoo10などのモールで理美容家電が好調に推移。楽天市場ではSOYグランプリ、Qoo10でもアワードを受賞している。
 ピーシーあきんども、Qoo10を中心に理美容家電が好調で、4万~5万円といった高価格帯の商品も売れるようになってきているという。
 これまで、家電ECではあまり注目されていなかったQoo10だが、理美容家電の主戦場となりつつある。理美容家電を中心に、Qoo10における、家電EC各社の競争が激しくなっていきそうだ。


■メーカーは新たな市場へ

 ソースネクストは24年6月、「ゴルフ」と「ゲーム」に関する新商品を発売すると発表した。同社ではこれまで、

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月4日号で)

理美容家電が好調

理美容家電が好調

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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