入学や転勤などを控え、家電EC各社で新生活商戦が活発化している。一人暮らしを始める人に向けた白物家電のセット商品や、家族向けのセットを取り扱う事業者もある。電子辞書やAV機器などを入学や卒業祝いに購入する人も目立ってきた。今年の新生活商戦は3月中旬現在、「おおむね好調」と話す企業が多い。ただ、掃除ロボットなどブームになった家電に取って代わる目玉商品が登場していないため、「何をメーンに打ち出すべきか分からない」と悩む声もある。
家庭向けセット商品も
「PCボンバー」を運営するアベルネット(本社東京都、小山励基社長)は2月、白物家電のセット商品を7種類販売した。基本となるのは炊飯器、掃除機、電子レンジの3点セット(税込み1万6800円)と、洗濯機、冷蔵庫の2点セット(4万9800円)。一人暮らしを始める上で欠かせない家電を、一度の注文でまとめて注文できる利便性が人気を集めている。
今年は、一般家庭向けのセット商品も2種類投入した。花粉症の人向けに、空気清浄機2台と布団乾燥機、スティックタイプの掃除機を組み合わせた「新生活花粉対策セット」(5万3000円)と、主婦向けに食洗器とマッサージ器、調理家電を組み合わせた「家族喜ぶ新生活特価品セット」(10万3000円)だ。家庭向けセット商品の投入は、初めての試みとなる。
同社は14年からセット商品を取り扱ってきた。「例年は、4月のピークを過ぎても引っ越しする人がいるため、9月ごろもセット商品の需要が再び盛り上がる」(表迫貴幸マネージャー)ため、キャンペーン終了後も、商品の掲載は継続する予定だ。
格安スマホが人気に
「ECカレント」を運営するストリームでは、単品商品を中心に販売を強めている。大型家電の売り上げ構成比は大きくなく、毎年2月ごろから中学生と高校生向けの電子辞書や、電子楽器などのギフト購入が増加する。
今年はSIMフリーの格安スマホが人気となっている。
(続きは日本ネット経済新聞3月17日号で)
家電EC各社/新生活商戦おおむね好調/「目玉商品不在」の声も
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