【ペットスキンケアEC】 情報発信でフォロワー急増/継続性高く、高頻度での購入も(2023年6月1日号)

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メディキャットの猫用スキンケアスプレー

メディキャットの猫用スキンケアスプレー

 「ペットのスキンケア」のEC市場が盛り上がりを見せている。「スキンケア」と言っても、肌に直接塗布するタイプのものだけではない。高品質なシャンプーもあれば、食事に合わせて摂取するサプリメント的なものもある。ペット向けスキンケアの商品ジャンルは近年、急拡大している。22年8月に猫用のスキンケア商品を発売したMEDICAT(メディキャット)では、自社ECを中心に、売り上げを大きく伸ばしている。FINAL ANSWER(ファイナルアンサー)も、ECで犬用のスキンケア商品を販売し、業績を拡大させている。同社では、インスタグラムでペットの皮膚トラブルやその改善方法を発信、現在では、3万4000人までフォロワーが増えているという。

■犬の疾患では1位

 ペット用スキンケアが注目を集める背景には、犬や猫の皮膚疾患の多さがあるという。
 ペット保険などを取り扱うアニコムが20年4月から21年3月までの1年間について調べたデータによると、「犬の疾患」による、保険金の請求の内、「皮膚疾患」が全体の25.6%を占め、1位だったとしている。
 猫の「皮膚疾患」についても、「消化器疾患」「泌尿器疾患」に次ぐ、3位となっている。
 犬用のスキンケアサプリやスプレーをECで販売するファイナルアンサー(本社神奈川県)の豊田陽一社長は、「皮膚疾患についての知見に乏しい動物病院も少なくない。『病院に行ったが、治らなかった』という顧客からの問い合わせも多かった」と話す。


■フォロワー3万人に

 ファイナルアンサーでは、インスタグラムを通じて、ペットの皮膚トラブルに関する情報を発信しているという。フォロワー数は年々増加しており、現在は3万4000人となっている。
 「もともとは別会社で、情報発信のみを行っていた。日々情報発信を行う中、全国からDMで相談が届くようになった。そういった飼い主の悩みを解決するため、21年に会社を設立し、犬用のスキンケア商品を販売するようになった」(豊田社長)と話す。
 豊田社長は、「人間の病院は、内科や皮膚科などに分かれているため、問題が解決しやすい。一方、動物病院は専門性がないため、改善が難しいケースが多いようだ」と話す。
 同社の商品は、動物皮膚科専門医とともに開発を行っている。そういった点が、飼い主から寄せられる相談の件数の多さや、商品の品質の高さにつながっているようだ。
 猫用のスキンケア商品を販売するMEDICAT(メディキャット、本社東京都)でも、動物皮膚科専門医とともに、研究を行っているという。「同じペットでも、猫と犬とでは、配合すべき成分が異なる。人間の肌は弱酸性だが、猫は中性、犬はアルカリ性と言われている。これまでも猫用のスキンケア商品はあったが、中には殺菌剤が入っているものなど、猫の肌に負担を与えそうなものもあった」(田中雄基社長)と話す。


■フードとの共存を

 メディキャットでは商品の販売を進めるに当たって、まずは動物病院での販売を行ったという。

(続きは、「日本ネット経済新聞」6月1日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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