【最新ECトレンドを探る】 コンテンツさらに進化/機能やデザインでユーザーファースト徹底(2023年5月11日号)

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UGCを前面に出した「MUSE LINK」

UGCを前面に出した「MUSE LINK」

 日々、多くのECサイトが開設したり、リニューアルしたりしている。新しいサイトは最新の消費者ニーズに対応していたり、最新のテクノロジーを取り入れたりしているケースが多い。今年、新設または刷新されたECサイトからは、最新のECトレンドが垣間見える。各サイトの注力ポイントを分析すると、「一歩進んだコンテンツ強化策」「ユーザーファーストの徹底」などのキーワードが見えてきた。

 インテリア・雑貨を販売するひなたライフは4月1日、人気インフルエンサーがお薦めする商品や共同開発した商品を販売するECサイト「MUSE LINK(ミューズリンク)」を開設した。ECサイトのメインコンテンツは、インフルエンサーの投稿だ。
 インフルエンサーや一般ユーザーのSNS投稿をECサイトに掲載するUGC(ユーザー生成コンテンツ)は、サイトの転換率を高めるための副次的な情報として取り入れられるケースが多い。「MUSE LINK」では、このUGCをメインに持ってくることで、”販売”よりも”情報”を前面に出し、楽しみながら商品と出会える体験を提供している。
 味の素が今年1月に開設した食品ECサイト「GOOOD GOOOD TABLE(グーグーテーブル)」もコンテンツを重視している。コンテンツ強化策は近年、一歩進んだ局面に入っている感がある。


■検査で素材を選別

 カルビーは4月25日、腸内フローラ検査などを参考にグラノーラの素材を選択して定期購入できるECサイト「Body Granola(ボディグラノーラ)」の提供を開始した。
 ユーザーは検査キットで自身の腸内フローラタイプを把握し、それに合った素材(プレバイオティクストッピング)を組み合わせたグラノーラを定期購入できる。安くはないサービスだが、検査を挟むことでより説得力のある商品訴求を実現している。
 カルビーは今年1月、同社初のパーソナライズフードサービス「OMA MESI(オマメシ)」もリリースしている。パーソナライズ型のECを強化することで、消費者に選ばれるサービスを目指している。
 サイトのUIや決済・配送手段などユーザーファーストでサービスを拡充する流れは加速しているが、商品訴求においてもユーザーに納得感を提供できないと選ばれにくくなってきているようだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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