2022年 有力EC事業者・有識者が市場を予測
- 2022/01/13
- 日本ネット経済新聞
- 2022年 有力EC事業者・有識者が市場を予測
事業者に聞く!【2022年 事業戦略】
ユナイテッドアローズ
アパレル大手のユナイテッドアローズ(UA)は22年に、自社ECサイトやスマホアプリのリニューアルを控えている。その陣頭指揮を執る執行役員CDO(最高デジタル責任者)の藤原義昭氏に22年の展望を聞いた。
21年4月の着任後、22年の自社ECサイトやアプリのリニューアルプロジェクトの進行に一番注力した。同時にリサーチを強化し、お客さまの状況把握に努めた。
コロナ禍で実店舗での買い物を控えるお客さまは多かったが、それでもメインの顧客層では、実店舗で購入していただいたり、情報を得ていたりするお客さまが多いことが改めて分かった。社内でも実店舗は大切なメディアだと共有できている。
すぐには実店舗にお客さまが戻ってこないかもしれないが、ECのリニューアルやハウスカード会員組織のリニューアルなどを行い、より実店舗とECをともに利用していただけるようにしていきたい。
ECサイトのリニューアルでは、UX(顧客体験)を重視している。導線だけではなく、決済をスムーズにできるようにするなど、基本的なことからしっかりやる。
きれいな画像を掲載し、在庫も切れないようにする。ECだけでなく、MDやディストリビューション(流通)との連携をしっかり行い、組織が横串でコラボレーションできるようにしたい。
段階的に新しい機能も追加していく。突飛な機能を入れても、CVR(転換率)がすごく改善するわけではない。新しいソリューションもテストできるものはチャレンジし、早めに継続的に採用するかを判断することが重要だと考えている。
■顧客を知り、Wow提供
リサーチで見えてきたことがある。店舗で購入したお客さまがその後、ECで購入し、そのまま店舗に戻らずECで継続購入するとする。3回ぐらいECで購入していただいた後、離反に至る傾向がある。ECを利用していただいた後にもう一度、お店で購入していただけるように、UXを崩さずできるかが重要だ。
そのためには最適なタイミングで最適な情報をお客さまに提供することが必要だと思う。お客さまのアンケートや行動データをもとに、「Wow!(驚きや喜び)」を提供したい。新サイトやアプリはその基盤になる。
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