2022年 有力EC事業者・有識者が市場を予測
- 2022/01/13
- 日本ネット経済新聞
- 2022年 有力EC事業者・有識者が市場を予測
事業者に聞く!【2022年 事業戦略】
高島屋
高島屋は、コロナ禍による需要拡大を受けた20年に続き、通販とECの売り上げを堅調に伸ばしている。通販は、店舗よりも買い求めやすい価格帯の商品展開を強化。ハレの日だけにとどまらず、日常使いの利用を加速している。クロスメディア事業部の郡一哉事業部長と、EC事業部の西名香織事業部長に、21年の取り組みや22年の展望を聞いた。
─21年はコロナ禍2年目となった。通販・ECの状況は。
西名 コロナ禍の初年度の20年に比べると伸長率は鈍化したが、堅調に積み上げられた。21年3―8月期(中間期)におけるEC売上高は、前年同期比3.3%増の136億円だった。足元のEC売上高は、前期比1桁成長で推移。20年に比べ、新規顧客の獲得がスローペースになった。
─21年8月に「高島屋オンラインストア」を刷新した。手応えは。
西名 足元の売り上げは少し停滞しているが、リニューアル直後の売り上げは堅調に推移した。21年の9月度と10月度の売上高は、前年同月比20%超となった。刷新でスマホからの「高島屋オンラインストア」の使いやすさを重視したことが大きい。購入単価も上がっている。
─自家需要や日常使いのEC利用はどうか。
西名 自家需要は20年に続いて伸びており、売り上げは前年比20%で推移している。この流れは、リニューアル前から促進に努めてきた。効果が現れ始めており、この流れを強化していきたい。
─21年、カタログ通販はどうだったか。
郡 今期、これまでの売り上げは前年比約7%増で推移している。これは、19年と比較すると約30%増となっている。20年は大きく伸長したが、21年も落ちることなく伸ばすことができている。
─クロスメディア事業部がマーケティングで重視していくことは。
郡 70代以上の夫婦の日常生活に寄り添っていけるような品揃えを作っていくこと。衣料カタログ「タカシマヤスタイル・プリュ」でも、百貨店ブランドでありつつ、ほどよい価格で手に取りやすいラインアップを重視。引き合いは伸びている。今後も、ハレの日だけにとどまらず、日常使いでも高島屋の利用を拡大させていく。
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