【こだわり商品開発】 大幸薬品〈いぶして除菌「クレベリン」〉/食品工場に販路拡大

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関真一執行役員感染管理事業開発本部長

関真一執行役員感染管理事業開発本部長

 大幸薬品はこのほど、二酸化塩素を用いた、新たな除菌製品を発売することを明らかにした。食品工場や飲食店の菌、カビ、臭い対策に有効な商品。二酸化塩素ガスを発生させ、屋内の除菌・殺虫を行う。発売は20年7月の見通し。BtoB―EC事業者への卸販売を拡大するのが狙いだ。
 発売する除菌製品は、二酸化塩素を活用した衛生管理用品「クレベリン」の知見を生かして開発した。無人の屋内でガスを発生させると、(1)サルモネラ菌などのウイルス除去(2)除菌(3)消臭(4)カビの成長抑制─の四つの効果を発揮するという。ガスでいぶす時間は15~30分間ほど。
 手の届かない高所に付着した菌・カビの除菌や、臭い対策に特化しているという。
 「従来の二酸化塩素の商品は、インフルエンザの流行時期などに売り上げが偏る傾向があった。新製品では、年間を通じて安定的に売り上げが確保できるようにしたい」(同)と期待を寄せる。清掃コストの削減につながる点も強みだという。顧客企業には定期的な使用を促し、リピーターの育成を図っていきたい考えだ。
 18年10月から現在に至るまで、食品工場などを対象に、無料のデモンストレーションを続けている。あるお菓子メーカーの工場で使用した際には、工場内に発生していたサルモネラ菌の大幅な除去に成功。菌の除去・清掃作業にかかっていた時間とコストを大幅に削減できたという。2週間ごとに行ったところ、菌濃度を常に低い状態に保つことができるようになったという。
 価格は未定。中小事業者にも手が届きやすいよう、価格を抑える方針だ。

「クレベリン」。知見を活かして新商品開発に至った

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